某時刻、謎の関係+α
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スカイに銃を突きつけてから数分が経った、と言うか関係ないけど今のスカイ空の服なんだよね。
僕と話すときは毎回服変えるんだ、イリュージョンって便利だよね。
口調はたまに空のやつに変わったり、スカイのままだったり。相手が僕だからね。
スカイを見るとこのまま放置されたのが気にくわないのか。むすっとしている。
撃つのか撃たないのかハッキリしてほしい…ってところかな?
撃つようなことを僕はは言ったけど、実際にスカイを殺せるのかは知らない。
無差別に人殺ししたりするわけじゃないから、あんまなれてないのかもね?
まあ敵とか嫌いなやつには色んな意味で容赦しないけどね。
焦れたのかスカイがこう言った。

「ねえ、撃つならさっさと撃ってくれない?」
「ふふっ、もうすぐ面白いことになるから今回は撃たないよ」
「…それってどう言う…」

スカイに理由を聞かれる前に僕は目線を外し、木の下の方を見ていつもように笑った。
下にはスカイの知り合いのペルヴィアがいたから、少し遊ぼうと思ったんだ。
嗚呼、今夜楽しくなりそうだね。ペルヴィアならスカイのことに食いつくだろうし。
僕はクスクスと笑った、そして下へとこう声をかけた。

「こんばんは、ペルヴィア?」

そう、下にいたのはシラー・ペルヴィア。スカイが居候させてもらってるらしいよ。
後さ、今の状況を教えてあげる。僕はスカイに銃を突きつけたままでペルヴィアに声をかけたんだ。
ふふっ、精々僕を楽しませてね?

「…スカイに何してんだ」
「クスクス、銃突きつけてるけど?」
「離れろ、じゃないと…」
「ペルヴィア落ち着いてよ、これは…っ!?」
「銃弾、灰弐(カイニ)」

スカイが本当のことを言おうとしたから引き金を引いてやった。
初めから実弾を撃つ気はなかったんだけどね。
弾を撃たれたスカイは崩れ落ちた…とついでに上ってた木からも落ちた。
でも、ペルヴィアが受け止めたみたいだし大丈夫でしょ。
ちなみにさっき撃ったのは麻痺に近い効果がある弾。僕は灰弐って読んでる。
灰は状態異常系で壱が毒、弐が麻痺、参が眠り、肆が火傷、伍が凍結、麓が混乱。
他にも色々銃弾はあるけどまた今度にしようか。
まあ、正確に言うと普通よりは強力なんだ。
思うように動けない。立つことすら困難だろう。
…スカイにはどれだけ効くか知らないけどね?

「スカイに何しやがった!!」
「麻痺に近い効果がある弾を撃っただけだよ、死にはしないさ。普通よりは強いけど…ね」

時間が経てばいずれ治るけどそれを言わない方がもっともっと楽しくなるでしょう?
それにペルヴィアがスカイを放っておけると思う?僕のことは警戒通り越して危険人物だろうね。
スカイとは会いづらくなるかな?まあ、それでも会うと思うけど。

「実弾じゃないだけましと思いなよ?あ、一応解毒剤持ってるけど…っと」

解毒剤のことを言うとすごいスピードで距離をつめて、剣で斬りかかってきた。
僕はそれを銃で軽々と受け止めた、そう言うのには慣れてるよ。
挑発したら簡単にかかる。これだから馬鹿を扱うのは楽なんだ。

「さっさと解毒剤よこせ」
「ふふっ、流石にキレちゃった?欲しければ奪ってみな…この若造」

そう言ってニヤリと笑う、何年生きたかなんてもう覚えてない。何回繰り返したかもわからない。
僕から見ればペルヴィアとかは子供の様だ、…普通じゃないからそう感じるだけかな。
僕は距離をとり銃を両手に持ちペルヴィアに向ける、こう言う素早さで負ける気はしない。

「銃弾、朱(アカ)」

そう呟いて引き金を引いた、朱は炎タイプだよ。銃弾とかも自分好みに改良したんだ。
種族バレたくないから技はあまり使わない、使うとしても体術程度かな。

「火…ってことは炎タイプか?」
「残念だけど不正解。さあ、僕を殺る気で来ないと解毒剤奪えないよ?」
「ちっ、ぎんいろのかぜ」

そう、それでいい。本気で殺りあわないと愉しくないでしょ?
効果抜群技はきっと持ってないだろうから特に問題はない、でも…。

「…思ったよりは痛かったかな、まだ普通に動けるけど」
「さっきから余裕だな」
「まあね?とにかく愉しもうよ!銃弾、黄(キ)」

そう言って笑いペルヴィアに向かって乱射する。
さっきとは違うタイプなんだよね、これは電気タイプ。
改造武器で弱点狙うのは狡い?知ってるよ、でも僕はこう言う奴だから(笑)
ペルヴィアはそれを扇子で防いで剣で斬りかかってきた、僕は避けて足払いする。
が、ペルヴィアもそれを避けて距離をとった。ふーん、結構やるね。
僕が距離をつめて頭を狙おうとすると剣を振られて銃で受け止めざるを得なかった。

「いい加減解毒剤よこせ…!」
「えー、どうしよっかな」

僕はへらへら笑いながら答える、そう言えばスカイはまだ痺れているのだろうか。
そう思い視線を動かし探していると何処からか声がした。

「…どくどく」

それを聞いた瞬間僕はペルヴィアを振り払い、その場から飛び退いた。
すると、さっきまでいた場所にどくどくが使われていた。僕はため息を吐きこう言った。

「…あーあ、興ざめ。僕もう帰る、中々楽しかったよペルヴィア?」

そう言って解毒剤を投げ渡す、スカイがどくどく使ってこなかったらもう少し遊べたのにな。
後ろから何か聞こえるけど気にしない、今日は早く帰ろう。
…頻繁にクラにならないと平和ボケしてしまいそうだと、一人吐き捨てながら。


某時刻、謎の関係+α
(死にたいだなんてペルヴィアには言えないから)
(そのあとの俺はただ苦笑いしていた)



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