Silver hourglass | ナノ


02  










「よしよくやった。」


「はい!」






8人の音の忍は二人により掴まり、木の葉へ頼んだ増援がもうじき着くだろう。


カカシは懐からいつもの本を取り出し、ロメリアは忍具の確認をしていた。


そして口を先に開いたのは俺の方で。








「ロメリアの風遁。随分と威力高いけども師匠とかいたの?」


「…母さんが風遁を使う忍でした。」








カカシは聞き逃さなかった。
少女は【でした】という過去形。

つまり、その母親は亡くなっている、或いは行方不明という事だろう。








「じゃ、雷遁はお父さんの方かい?」


「…私、父を知らないんです。」






ロメリアの言葉に少しだけ目を丸くする。







「詳しい事はわからないんですけど、私には父親はいないと、母が生きてるときに言われました。」







やはり。
母親を亡くしていた。
そして父親はいない、両親が居なくなってしまったという事。


ますます自分の境遇とどこか重ね合わせるカカシは、黙ってロメリアの話を聞いた。


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