ギラギラと痛いほどの日差しが照りつける中、監督が組んだチームに別れてミニゲームをする。
こっちには準さんがいるし、あたりまえのようにピッチャーをやってるから俺が守っている外野に飛んでくることは滅多に無い。



あー、暇だなー。キャッチャーやりたかった。


こうも暑くて暇だとだんだん集中力が落ちてくるのは仕方ないことで。

監督にばれたら怒られるから、真面目にボールを見ているフリをするけどどうしてもヤル気が出ない。




ふ、と視線をベンチにやれば、マネージャーであるおわらない先輩が気持ちよさそうに伸びをしながら日向に出てきて水を飲み始めた。




…う、わ………。



太陽の光を身体一杯に浴びながらペットボトルを傾ける先輩から目が離せなくなる。


水が出てくる量の方がおわらない先輩の口に入る量よりも多いのか つぅ、と彼女の口の端から水が落ちて、顎をつたって地面を濡らす。


なんだろ、これ、すごく、綺麗だ。

瑞々しく濡れた彼女のくちびるから目が離せない。


小さく上下する彼女の喉を見ていたら、自分の喉も鳴ったのがわかった。


喉が乾いていたのかペットボトルを空にするとシャツの腕で ぐい、と濡れた顎をぬぐう。



その動作ひとつひとつが太陽の光で輝いて、網膜に焼き付いて離れない。



ぼーっと先輩を見ていたら不意に沢山の視線が俺の方に向いていて、次に見えたのが白いボール。
そして、俺に当たった。




「りおー!なにしてんだよ!集中しろー!」
「どうせマネージャーでも見てたんだろ(にやにや)」
「慎吾さんうるさいっ!ち、ちがう!」
「りおちゃん大丈夫ー?はいこれ氷嚢。痛い?休む?」
「えっ、あ、だ、だいじょうぶで、!」
「(にやにや)」
「っ慎吾さんのいじわるぅ!!」



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