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最初に注文したアイスは予定の日程を過ぎてから届いた。
こうした事は多々あるのだが、あまりにも予定日を過ぎていたためにそれまでの事務所の空気はピリピリとしていた。
「どうして予定通りにこないんだ! うん」
デイダラさんが頭を掻きまわりウロウロと事務所内を歩き回る。
おかげで焦げた臭いが漂う事は少なくなったが、
いつか暴れだすのではと気が気ではない。
まさか大の大人がアイスで暴れまわるとは考えにくいが、時々物騒な事を呟いていた。
「今日届かなかったら爆破してやる、うん」とか。
「オイラのホワイトチョコ抹茶が、溶ける。うん」とか。
「オイラ自身が爆発しそうだ、うん」とか。
「今すぐ何か爆破できたらスッキリしそうだ、うん」とか
そして私をチラリと見る。
私を見たところでどうにもならないのに、何か解決策が欲しいのだろう。
そして何故か私は暑い中アイスを買いに走らされる。
多分、深い意味はない。
今は時々袋詰めのかき氷も頼まれるがアイスより味の種類が少ないので頻度は少ない。
何よりデイダラさんしか食べないからだ。
事務所の空気がピリピリしている理由の大半はデイダラさんではない。
そう、
アイス到着の予定日を過ぎてから一言も喋らなくなったサソリさんが一番の原因だ。
口数の多い方ではないが、全く喋らなくなった。
代わりに妙な威圧感を感じる。
時々殺気さえ感じる。
せめてデイダラさんのように何か言ってくれるとマシなんですが。
心で願うだけで口に出来る状況ではない。
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