01


ねぇ、父さん


ん?


俺、どうして皆と違うのかな


違わねぇよ…それに、俺にとったらお前も雪男も大事な息子だ


ほんとに?


おう、本当だ…父さんは、お前ら二人の幸せを祈ってるぞ


父さんが幸せにしてくれないの?


あはははっ、燐は可愛いな


な!?俺は可愛くなんてないっ


はははっ、雪男に話したら嫉妬されちまうな、あははははっっ


なんだよぉ、それぇ


雪男は、僕が兄さんを幸せにするって言ってたからな、ははは


…あいつ…弟のくせに……生意気だ


ははっ、いいじゃねぇか…兄弟仲良くが一番だ





ああ…これは…また感情が抑えきれなくなって、辛くて悲しくて悔しくてブランコに揺られていたら、ジジィが迎えに来てくれた頃の話だ。おんぶしてもらってさ。今じゃ全然思わないんだけど、あの頃はジジィの背中が広くて温かくてさ。俺、すっごく安心したんだ。泣き疲れてたりして、気持ちよくなってさ、いつの間にか寝てることもあったくらいだ。



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