過去拍手置場
★頻繁には動きません★


▽クリスマス
「ねぇ、クロムー。クリスマスだねー」


プレゼントのおねだりだろうか、クリスマスの予定の話だろうかと思っていたら、ルフレは何やらイラストのようなものを取り出した。


「12月はこんな感じの装備で出撃しようよ!」


そこに描かれていたのは、緑の鎧に黄色の兜。白いマントの絵だった。


「緑の鎧はモミの木、黄色い兜はツリーの星、白いマントは雪をイメージしてみました!戦ってる内に返り血とか被るだろうから、それがツリーの飾りってことで。……どうかな?」
「却下だ」







聖戦のアレクがターバン黄色にすりゃあいいと思いました。



2015/03/19 16:01


▽優しい
「僕って前よりすごく優しくなったと思うんだ」
「……どこが?」


僕の言っている事が心底分からないといった表情でサーリャが僕を見つめる。

心外だなー。



「昨日だってさー、待機してたらしい敵の兵士が寒い寒いって震えてたんだ」


その後の行動が今までの僕からは考えられないものだった。



「ボルガノンで暖めてあげたんだよー。僕がだよ、この僕が。今までの僕なら確実にブリザーだったよね!」
「……本当に優しい人は笑顔でボルガノン放ったりしないわよ」






仰る通りでございます


2015/03/19 16:00


▽寒いから
「寒いね、ソワレ」
「そうだね。でも、そんなに厚着でも寒いのかい?」
「うん、すっごく寒いなー」
「鍛え方が足りないんじゃないかい?」



稽古から城に戻る途中。
手を擦りながら白い息を吐くソールの腕をぐっと引っ張ると、彼はふらふらとよろけながら僕にどんっとぶつかった。


「やっぱりもっと鍛えないといけないよ、ソール」
「ソワレが急に引っ張るから……え?」


驚いた顔のソールを見ないようにそっぽを向く。



「仕方ないだろ、君が寒い寒い言うんだから」
「うん。仕方ない…よね」


顔を真っ赤にしながら笑うソールとそのまま無言で歩いて城に戻る。

顔も繋いだ右手も熱い。


やっぱりソールの鍛え方が足りないんだ。
明日からの稽古は今日よりも多くしよう、そう思った。









なんでこの二人にしたのかはよく分かりません。



2015/03/19 15:59


▽ジューンブライド

たまたまクロムと街を歩いていると、結婚式のパンフレットを見つけた。


「ジューンブライドっていいよねー、憧れるなー」
「そうなのか?」
「6月に式を挙げると一生幸せになれるんだよー?憧れるよー」


男の子には分かんないかもしれないけどさー、やっぱりそーゆーの憧れるよね。



「何月に結婚しようと、お前は俺が一生幸せにしてやるから、安心しろ」
「…何その口説き文句」
「嫌か?」
「んーん。たまんない」





バカップルの会話。





2014/12/03 23:55


▽梅雨

「梅雨だな」
「憂鬱になるねー」
「そうか?俺は結構好きだけどな、雨」
「たまにはいいけどねー、こう毎日だと…」



湿気はすごくてカビが繁殖しまくるし、蒸し暑いし、外に出掛けるのも面倒だし、洗濯物は溜まるし。

あまり良いことがないんだよねー、梅雨って。




「湿気がすごいから汗ばむし、蒸し暑いから薄着になるし、外出の時雨に濡れたら服は透けるし、洗濯物が溜まって着る服がないから更に薄着になるしな!」
「………ヘンタイ」








最近こんなんばっかだな、クロム。






2014/12/03 23:54


▽父の日
「ルフレ」
「どうしたの?クロム」


神妙な顔をして声をかけてきたクロムに、僕は少し緊張する。

一体何があったんだろう。
もしかして、僕の作戦に不備でもあって仲間に危険が及んだとか。


いつもは僕の目を見て話すのに、今日は目が合わず、少し下を見ている。

どうしたんだろう、何があったんだろう。
急かしたい気持ちを抑えて、クロムの次の言葉を待つ。



「父の日だ…」
「……ん!?」


予想外の言葉に思わず聞き返す。
え、何?何の話?


「今日は、父の日だ」
「う…うん。そう…だ、ね?」
「だから、ルフレ…」


僕に一歩近づいてきたクロムの表情は、やっぱり真剣なもので、僕は戸惑いを隠せない。

そして、クロムの右手を僕に向かって動かして………。



「揉みたい…」




僕の胸を鷲掴んだ。












それは乳の日だろーが!
…って話。



2014/12/03 23:54


▽マザー
「あれ?」


城内を歩いていると、大量のカーネーションを持ったリベラを見かけた。
あんまり持ちにくそうにしているもんだから、手伝おうと思って声をかける。



「リベラ!僕も一緒に持つよ!」
「ああ、ルフレさん。すみません。ありがとうございます」
「どうしたの?こんなたくさんのカーネーション。お母さんにあげるの?」
「いえ…」


何故か突然項垂れて、カーネーションを握り潰した。

な、なんか黒いオーラまとってるよ、リベラ…。



「毎年、色んな方から“マザーリベラ“宛にカーネーションが届くんです…。何がマザーリベラなんでしょうね、何が……」
「あのね、リベラ…」
「はい?」
「なんか、ごめんね」
「…はい」







本当になんかごめんね、リベラさん。




2014/06/02 22:17


▽母の日
「母の日だねぇ」
「そうだな」
「クロムは毎年エメリナ様に何かしたりするの?」
「いや…」
「そっかー…残念」


記憶のない僕には母の記憶なんてないから、母の日にちょっと憧れたりしていて。
もしクロムがエメリナ様に何かするなら、僕も便乗して、憧れの母の日をしてみようなんて考えていたんだけど…。




「姉さんには何もしないが…」
「ん?」
「毎年フレデリクにはカーネーションを贈っている」
「あ、自警団のお母さんだもんね、フレデリク」
「まぁ、毎年複雑そうな顔されるんだけどな」
「今年は肩たたき券とかにしてみれば?」
「それもそうだな。肩こってそうだし」
「僕も一緒に作るよ」



憧れの母の日は肩たたき券に決定だ。








二人でつまらない事をだるだる話してるイメージがあるので。





2014/06/02 22:16


▽パーソナルスペース

「パーソナルスペースってあるじゃない?」
「ああ、他人との適度な距離のことだったか?」
「そうそう、それ」


何やら犯罪心理だとか、殺人鬼の言葉だとかいう怪しげな本を読んでいるルフレが突然顔を上げてそんな事を言い出した。


「一般人は前にパーソナルスペースが広いけど、犯罪者は後ろに広いんだってー。すごいよねー」
「ほう…」
「何が言いたいかって言うとさ…」
「うん?」



目を閉じて、軽く息を飲むルフレはやけに言葉を溜めている。



「君の距離は近すぎ!」
「何がだ?」
「二人で立ち止まる事があったら必ず僕は君の腕の中にいるんだけど…」
「何か問題でも?」



立ち止まって会話している時や、今みたいに本を読んでいる時ばかりだ。何か邪魔をしている訳じゃない。
さすがに人前では自重している。
問題ないだろう。


「あのねー。唇が触れるか触れないかの距離が適度な距離だって言ったら、捕まるよ!?」
「何でだ」
「君は信頼されてるからまだ何も言われてないかもしれないけど、普通は犯罪だよ!」
「誰にでもしてるわけじゃないんだけどな…」
「僕は君に犯罪者になってほしくないんだよー」




こいつは俺が誰彼構わずこの距離で接しているでも思っているのだろうか……。







セクハラクロムは健在です。




2014/06/02 22:15


▽ホワイトデー
「なぁ、今年のホワイトデーのお返しにな…」
「ホワイトデー?あぁ、気にしなくていいよ、そんなの。チョコあげただけだし」
「いや…」


クロムが珍しく歯切れが悪いから、お返しが思い付かないとか、今月お金がピンチだとかなんだろう。
大体、3倍返しっていうのがおかしいんだよ。
お返しもらうのが前提のプレゼントなんてあんまり好きじゃないな、僕は。



「その…お前が嫌でなければ、なんだが…」
「何でもいいよ、僕は」


それでもまだ緊張気味のクロムは、大きく深呼吸をして、意を決したように口を開いた。




「真っ白なタキシードでお前を迎えに行くから、真っ白なドレスで待っていて欲しい」
「ん?…え?ホワイトデーだから?ホワイトなだけに?」
「それで、その…」
「いいけど…何で?」
「だから…」



何なの、どうしたの。
今日のクロムは何か変だ。


するとまた大きく息を吐いた。






「俺の苗字をもらって、これから一生それを名乗ってくれないか?」





あぁ、今年は3倍返しどころじゃないな、なんて冷静に思った。







勿論返事はイエスでしょう。




2014/05/14 09:11


prev | next



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -