2011.0330
(600hit文、泥蠍)



デイダラは、サソリの部屋に来ていた。しかし、案の定サソリは傀儡のメンテナンスをしている所で、「入って良い」とは言ってくれたものの構ってくれる気配は無い。
しかし、此処で折れる様な男じゃあないんですだよデイダラは。愛しの旦那が振り向いてくれないなら、妻(と書いてハニーと読ませる)の自分が振り向かせるのみ!!(←大誤解)



「旦那ー」

「何だ?」



掴み所はバッチリだ。

返事が返ってきたら、会話の輪を広げるチャンスタイムだと思う!因みに話し掛けて、返事が返ってきた以上話題の提供権は自分に委ねられている、という事も忘れてはならない。そして、此処での話題についてだが…。此処は、素直に自分の思う事を相手に言うのがポイントである。

最近暑いなー、と思ったら
「最近暑くね?」みたいに。

此処で又一つポイントがある。それは「暑いね」と完結に言わない事。「暑いね」と言ってしまうと、相手は「そうだね」と返す可能性が高いからだ。そうなると、会話終了で出だしに戻ってしまうのだ。


それを踏まえた上で、
会話を弾ませてみせましょう



「お腹減らねぇか?うん。」

「別に。お前、腹減ってんなら粘土食ってろよ。」



そうきたか。
流石旦那だ。一筋縄ではいかねぇ、うん。オイラの考えを裏切る答えだぜ。
これじゃ言葉のキャッチボールじゃなくて
言葉のベースボールだよ。投げたら二倍の速さで跳ね返ってくるよ。
てか粘土食ってろってなに?粘土食うのは掌の方だからねMymouthで食うのは最終手段なんだぞ。



「絶対嫌だ。大体、あの粘土美味しい訳でもマズイ訳でもないんだぜ、うん」



これは紛れも無い事実である。



「そうなのか?俺はてっきり味付き粘土かと……」

「いやどんだけオイラ食いしん坊?!戦闘中にフレーバー付きの粘土食ってるS級犯罪者とかどんだけ?!」



味付き粘土か。掌の口も大喜びだな、ガムみたいだ。そんな事言われちゃあ、今旦那が啜ってるその傀儡油もオイラの右目にはハーブティーに見えなくも無い…わけないわ。見えねぇよ、うん。
大体、会話としちゃあ成り立ってるけどよ旦那は一回もこっち見てくんない。オイラ、ヤキモチ妬いちゃうぞ、うん。でも傀儡にヤキモチ妬くってどうなの、相手人間でもなんでもないんですけど。



「旦那ぁー…」

「んだよ、またかよ」



あー、またって言った、またって!もうコレはオイラより傀儡の方に気持ちが行ってる証拠だぞ!!



「チェッ、そんなつれないんじゃ無理矢理
にでも旦那を食っちゃうぞ、うん」



ブフォッ
旦那が傀儡油を吹いた。



「ゲホッ、ゴホッ。
デッ、デイダラァァッ!!!テメェ…へ、変な事言ってんじゃねーぞ!!ゲホッ!」



流石に旦那はこっちを向いて怒鳴る。あんまり動揺するから、視線がキョロキョロと定まってないぞ。



「悪い悪い。でも旦那が悪いんだからなっ、うん」



噎せる旦那がいたたまれないので、背中を摩りながら口を尖らせる。



「あ?何で俺なんだよ」

「オイラより傀儡の方が大事そうだったからだよ、うん!」

「なんだ?傀儡にヤキモチかよ?」

「まぁ、そうなるかも」



あんまり素直に認めたもんで、旦那はまた驚いて目を丸くした。そして、さっきのオイラの台詞を反芻したみたいで、「ハァーッ//」っと嘆息しながら恥ずかしげに俯く。そんな旦那の可愛い姿を、オイラははたから見れば多分良い笑顔で見つめた。


こうやって、構って貰いたかったんだ。
旦那がオイラを見てオイラも旦那を見る。
別に傀儡を可愛がってたって良いよ。
でも、二人っきりの時くらい
遠慮して、な?




(「旦那、可愛いぞっVv」)
(「ちょ、調子乗んなデイダラァ!!」)


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み・じ・か・い・ね・/(^O^)\
やっぱり泥蠍は苦手だぁーっ!!

こんなんですいません
イチゴジャムさまぁぁっ

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