はじめてまして、心読みくん
ある日のことである。今まで空席だったそこが埋まったのだ。
「チッ、隣が埋まった」
「は?」
「ごめんねー。悪気はないんだよ?」
そう言って笑った君の目は未だに読み取れないけど、きっと傷付けたって今でも後悔してる。
「心ちゃーん。先生来たら起こしてー!」
「分かった」
目が覚めた先には落雷を背負ったジンジン。
「いい度胸だな?」
「滅相もございません」
授業終了後、目の前に積まれたプリントタワー。
「起こしてって言ったじゃん!」
「え?まだ眠いって言ってたよ?」
心が。
「むぅ、手伝えこの野郎」
「年下に縋るなんて、First nameも落ちたね」
今ではこんな日常茶飯事。
[ 1/6 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]