立海の櫻




『桜満開の選択』





桜が満開の校舎内を歩くと、妙な気分になる。

理由は、いつもと違う所にいるからだろうな。

高等部に進学をした訳だけど、校舎は変わらずに、教室の場所が変わったぐらいだ。

新鮮味があまり無いよな。

テニス部に入るのは当たり前だけど、普通科からテニス部に入部する奴が減った。

仁王とジャッカルだ。

あの二人は、工業科に進学した訳だ。

まぁ、テニス部に入部するけど、工業科にしては珍しいらしい。

詳しくは知らないけど。

仁王とジャッカルの選択には驚いた。

仁王は何となくだけど、普通科に進学すると思っていたし。

ジャッカルは高校卒業後に手に職をつけるような所に、ってね。

羨ましいよ。

俺なんかさ、手塚みたいに思い切ってドイツに行く勇気がないし。

手塚より実績はあるし、プロでもへこたれない自信はある。

ただ、優勝をしてから、全国制覇を病気を抜きにしてしたいから、進学した。

ぶっちゃけ、それだけじゃない。

まだ、こいつらとテニスをして馬鹿をやりたいんだ。

甘いかもしれないけど、それが『神の子』である幸村精市の選択だ。

後悔はしてない。
なぜなら、全国制覇を成し遂げるのが、俺たち立海だからだ。

あ、真田がいる。

早速、錦先輩のところに行こうかな。

桜満開、テニス日和だな。







<<

「#お仕置き」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -