雀部と千鉄




「雀部副隊長サマ、時間あるかい?」

「珍しいな」

「いっておくが、暇人て訳じゃないわ!あんの西洋かぶれ、あんたの茶飲み友達の上司のせいでね!」

「そう突っ掛かるな」



「長次郎、そろそろ引退しようかゆぅて思うてね。まぁ、鉄もおるしの」
「そうか、抜けるのか。休隊ではなく除隊か。千鉄らしい。寂しくなるな」

「あんたはまだやるんかい」

「まだ、やっていく。元柳斎殿がいる限り」

「そうか。鉄なんざ、まだまだで。挙げ句、十一番隊気質なもんじゃ。長次郎、鍛えちゃってくれ」

「いや、期待している。千鉄の息子だ、面倒見が良かろうに」

「懐かしいもんじゃのぉ。ほいでからに、長次郎とぼちぼち、酒でもしたいもんじゃ」


「あぁ、飲み歩いたあの頃が懐かしい。また、食事でもしよう」

「今更、わしの魅力に気付いたか」

「深い意味などない。おばば」

「なんじゃ、長じぃめ」

「千鉄おばば」

「長じぃ」

「ふっ。これからも宜しく」

「はんっ。頼んだよ」





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