◆雀部と千鉄
「雀部副隊長サマ、時間あるかい?」
「珍しいな」
「いっておくが、暇人て訳じゃないわ!あんの西洋かぶれ、あんたの茶飲み友達の上司のせいでね!」
「そう突っ掛かるな」
「長次郎、そろそろ引退しようかゆぅて思うてね。まぁ、鉄もおるしの」
「そうか、抜けるのか。休隊ではなく除隊か。千鉄らしい。寂しくなるな」
「あんたはまだやるんかい」
「まだ、やっていく。元柳斎殿がいる限り」
「そうか。鉄なんざ、まだまだで。挙げ句、十一番隊気質なもんじゃ。長次郎、鍛えちゃってくれ」
「いや、期待している。千鉄の息子だ、面倒見が良かろうに」
「懐かしいもんじゃのぉ。ほいでからに、長次郎とぼちぼち、酒でもしたいもんじゃ」
「あぁ、飲み歩いたあの頃が懐かしい。また、食事でもしよう」
「今更、わしの魅力に気付いたか」
「深い意味などない。おばば」
「なんじゃ、長じぃめ」
「千鉄おばば」
「長じぃ」
「ふっ。これからも宜しく」
「はんっ。頼んだよ」
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