嬉しくない理由
「今、何て言った」
海子は今、非常に厳しい状況下にいた。
他の女隊員なら喜ぶべき、日番谷と部屋で二人きりという状況だ。
しかし、海子は全く喜べなかった。
それは、海子が日番谷の姉であるし、一つの秘密を暴露しなくてはならないからだ。
「だから…浮竹隊長と付き合ってますって」
「認めねぇぞ」
間髪入れず、日番谷は背を向けた。
小さいながらに成長したなぁと海子が物思いに耽ると、日番谷はギロリと顔だけを海子に向けた。
「浮竹は俺を餓鬼扱いする」
あら、そう…
気にする時点で、とは流石に言えず、浮竹の友人を思い出した。
「京楽隊長だったら良かったのかしら」
海子が言えば、呆気にとられた表情をした。
「もっと駄目だ」
眉間の皺が三割増しね
京楽隊長よりは良いんだからと海子は、さりげなく貶し、もう良いよねと立ち上がった。
日番谷は、駄目だと言い張る。
「そういう訳だから」
「姉貴っ!」
氷々とした霊圧から逃れるように、海子はじゃあねと笑った。
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