(セベ)←シル
明日の事を考えるのをやめた。夢に、まどろむ。夢に、堕ちる。意識を手放す、脳裏に浮かぶのは好いた男の顔。口うるさい、けれど幼い頃からずっと隣りにいたから。お前の怒声を聞かないと落ち着かないんだ、なんておかしな話だろう。どこにいたって見つけてくれる、文句を言いながらもオレを放っておかないのはお前が優しいからだ。

「(…セベク)」

好きなんだ、そんなお前がどうしようもなく。せめて夢では素直でありたい。お前を想いながら意識を手放す、そんなオレを許してほしい。



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