(安)←清
『折れる』事は、戦場に出てる時点で覚悟している事。人の体を得たとしても、刀で在るから、モノであるから。永遠じゃない、けど代わりはいくらでもいる。それは知っていた、初めから。知っている事だった、知っていたはずだった。

「安定」

ぽつり、と独り部屋で呟く。応えるはずもなく、ただ空気に溶ける。外が騒がしい。オレだけが、世界から切り離されたかのように。静かだね、力無く笑う。刀の代わりはいくらでもいる、けど。お前の代わりはさ、お前しかいないんだよ。



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