夏→(五)
また逢うのはいつだろうか。もう逢えないかもしれない、もう会わないから。来世、なら途方も無い。私にとっては一瞬かもしれない、だってもうこの世から消えるのだから。悟は私のようには死なないだろう、だって君は私じゃないから。似て非なる者同士、けど努力したって到底私じゃ敵わなかった。叶うなら君に成りたい、なんて思えていたら良かったのかな。つまらないね、笑えてくるよ。痛みと苦しみで意識が朦朧とする、そのはずなのに結構言葉ははっきりと出てくる。悲しい、哀しい、嗚呼、残念だ。もう君を想う事が出来なくなるなんて。未練たらたらで、このままじゃ成仏も出来やしない。最強の君に私が敵わなかった、それだけ。判っていたんだ、最初から。親友だから、唯一無二の。だってずっと、隣に居たんだよ、私。



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