勝デク
歪な骨格、指先。引っ込めようとするその手を無理矢理掴んで引き寄せる。怯えている訳でもなく、嫌がっているでもなく。掴んだ手が、身体を震わせながらデクは俺を見上げる。

「デク」

俺の気も知らねぇくせに、また傷増やしてんじゃねぇよ。お前は、なあデク。昔からずっと、今の今まで俺のもんなんだ。だから、俺の知らない所でなんざくたばるんじゃねぇぞ。開いた口が、俺の名を呼ぶ。苦し紛れに、笑った。



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