(カイ)潔←玲
「青い監獄から出たら、俺はお前を監禁するぜ」
宝物を奪われた憎しみはいつからか愛に変わっていて。ああいや、愛憎かもしれない、まあそんな事どうでもいいけど。
「ぶっっそうだな急に何?!、そんな事考えてたのかよ」 「ああ、愛してんだよ、お前の事」
潔は引き気味に顔を歪める、のに。なのにそんな俺の告白まがいを聞いてそれから笑った。笑ったんだ、どこに笑う要素があったんだよ。
「オレ、玲王に監禁されんの?」 「そうだよ」 「それ決定事項?」 「ああ」 「できんの?」
できんの、お前に。潔が嘲笑う、まるでおどけた道化のように。お前に出来るはずがないって言われてるみたいでムカついて、思わず「あ?」なんて声が出る。
「オレ、お前以上に面倒なヤツと付き合ってんだけど」 「…は?」 「だから無理だよ玲王、諦めて」
きっとそいつを想って、潔は綺麗に微笑んだ。この青い監獄のなかで、潔を唯一手に入れた奴は一体誰なのか想像もつかない。潔を愛してる、そう言うのが遅かったのかもしれない。でも諦めようなんて思わなかった。だってここは、青い監獄だ。
「諦めようなんて思うかよ」
お前を必ず手に入れる、それが俺のエゴだから。
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