小ネタというか勢いで書く唐突文。
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勝手に増えます。





(アキ)←デン
死んだ人間に対して涙は出ないと思ってた。心が死んでるから、人間じゃなくなっちまったから。色んなことが起こりすぎて、何もかも全部自然と受け入れるようになったから。

「アキ」

手を伸ばせば届く距離にいたはずだった。引き留めればどうにかなったかもしれなかった。どうにもならなかった、どうしようも出来なかったなんてのは知らなかった奴の言い訳だ。片腕しか無いんだから、無茶すんなって無理矢理にでも一緒にいればよかったんだ。一緒にいれば、なんとか出来たかもしれないのに。…やっぱ言い訳だ、全部。何言ってももう無駄だ。

「男だろ、アキは…なんでだよ」

喪ってから気付いた、知らなければずっと途方に暮れる事も後悔する事もなかったのに。アキに対してマキマさんと同じ感情を向けているなんて、誰にも言えるわけが無い。…それ以上、とかは気のせいだ。もう今更だ、アキはオレが殺したんだから。

「(好きだ…好きだった、んだよ、アキのことが)」

優しくされたからとか、特別だったからだとか。同じ家に住んでいたのはパワーだっていっしょだったのに、なんでアキなんだろう。考えてても一生答えは出ない。だってアキにはもう会えないんだから。

「なあ、オレ…アキが好きだ」

今も、これから先も、多分ずっと。お前はオレの忘れられない人。






























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