小ネタというか勢いで書く唐突文。
気が向いたらたまにlogに移動。
勝手に増えます。





グリ←レ
言葉にならなかった言葉、長年抱き続けたものを吐き出したかった。無口であった、昔から。気持ちの吐き出し方がわからず不得意であった、君と違って。顔にも出ない、言葉にも出来ない。募りに募った想いが重くのし掛かる、押し倒した体がベッドに沈む。驚いた表情はいつもよりずっと目を見開いて僕の顔を見詰めていた。なにか言いたげ、なのは僕。それを待つのは君で、嗚呼、名前を呼ぶ事すらこんなにも息苦しい。深呼吸をするだけだ。息を吸って、吐き出すだけ。それに言葉を乗せればいい単純な作業。それすら出来ないもどかしさと焦れったさに君が身じろぎする、いつ突き飛ばされてもおかしくない状況だった。

「…レッド?」

ようやく開いた口から出たのは君が呼ぶ僕の名前。聞き慣れた声音に、初めて出会った頃よりずっと低い声に心臓が高鳴る。たった一人の友人だった。たった一人の、ライバルであった。僕の歩む道にはいつも君がいた。君がいたから僕は、頂へ上り詰める事が出来たんだ。






























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