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ギャモンの手は大きい。
大きくて、ごつごつして、逞しくて。
その手を取って、頬に手の平を押し当てる。


「…どした」
「別に…」


手の平の温もりが温かい。
そのまま押し当てるままだったが、不意にギャモンの手が動いて親指で唇をなぞられる。


「カイト」


なぞられて、名前を呼ばれると。
ゾクゾクとした感覚と次第に熱を持つ身体。
気がつくといつの間にか腰に手を添えられていて。
引き寄せられて、身体が密着する。


「ギャモン、」
「何だ」
「熱、い」


ギャモンの腕にしがみついて。
見上げた顔はいつもと雰囲気も表情も違う。


「…もっと、熱くしてやるぜ？」


その上そんな事言われたら、オレはもう、何も出来ない。


「…ばーか」





熱い、手





「(好き、だ)」


温もりも、こいつも。

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