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「おたくって、泣くのが趣味なの」
「え?」


そう言われて振り返る。アルヴィンは相変わらず気だるそうに僕を見ていた。


「どうして、そう思うの」


泣くのが趣味なの、って。別に趣味じゃないのに。勝手に出てくるだけで、仕方無いじゃないか。


「あんたが泣いてばっかいるからじゃない?」


まるで僕が泣くのが子供のそれと同じだとでも言うように。アルヴィンは薄く笑いながら言う。感じ悪いよ、ほんと。こういう無神経なところが一番きらい。


「…アルヴィンの、せいだよ」


だってそうだよ。アルヴィンが悪いんだ。全部、全部。僕が泣くのはアルヴィンのせい。


「ばか」


だってほら、また涙が止まらなくなった。拭っても拭っても、どんどん溢れてくる。


「また泣いてる」


アルヴィンの大きな手が、僕の頬を包む。ばか、優しくなんかしないでよ。


「アルヴィン…っ」
「なあに、ジュード君」


だけど僕は、そんな優しい君が好き。


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