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「ラビなんて嫌いです」
「なんでさ」


アレンが呟いた言葉は俺の脳内に響く。はっきりとした口調の裏には、儚げな心理が潜んでいて。


「女性が大好きなんでしょう?」
「まあな」
「…この女ったらし」


そう言ってよりいっそう悲しそうな表情をする。そんな姿を抱き締めたくて、手を伸ばすけれど振り払われて。代わりにその真っ白の髪を指に絡める。


「酷いさ、アレン」
「事実でしょう」
「…俺にはアレンだけさ」


呟いて真っ白な髪にキスを落とす。


「…馬鹿じゃないですか」


なんて、真っ赤になりながら言うのは照れ隠し。それからやっと、抱き締める事が出来た。


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