▼Killer Ogre

鬼と人間が争う時代、鬼専門の殺し屋としてその宿命を背負う少女。
そんな彼女が出会ったのは、恐ろしくも美しい、二対の角を持った鬼だった。

愛と罪に苛まれ彷徨う者達が紡ぐ物語は『断罪』と『宿命』……

齢十六の女殺し屋、揺れ動く時代の中で何を想うか……


神坂唯依
「離せ! 鬼風情が私に触れるなっ」

本作の主人公。
殺鬼第壱部隊の紅一点。
男勝りで意地っ張りな性格。
正義感が強く、卑怯な手段を使うことはたとえ味方であっても許さない。
何より先に手が出る足が出る。
金の対角に両親を殺され、姉を奪われた過去を持つ。
そのため鬼への憎しみは強く、対角と聞くと制止の声も聞かずに突っ走ってしまうところがある。
幼馴染みの光稀のことが好きだが、素直になれない。


琥珀
「ほぉ……これは極上。娘、もっとそれを寄越せ」

鬼郷・風来京の里長。
唯依の血を気に入り、求婚する。
目的のためならば手段を選ばない、冷徹無慈悲な我儘鬼。
同族からの信頼は厚く、子鬼達からも慕われている。
歴代の里長の中で最も学があり、刀の扱いに秀でている。
常に偉そうな態度をとっているが、里の住人や里を追われた弟の身を案じるなど、根は優しい。


汐谷光稀
「あんたはそれでも隊長か!!」

唯依の幼馴染み。
周りからは正義感が強いと思われているが、実はそうでもない。
物事を深く考えるのが苦手。
唯依のことが好きで、殺鬼入りに最後まで反対していた。
鬼は正直どうでもいいが、琥珀のことは敵視している。
殺鬼隊員で唯一刀を使う。


拾留
「たっだいまー、元気にしてたかな坊や達?」

殺鬼第壱部隊長兼全体指揮で、殺鬼創立者の息子。
楽天的かつ自由人。
作戦も気分次第で自由に変更する困った人。
隊務のほとんどを副隊長に任せている怠け者。
鬼に対して非情になりきれないところがあり、その甘さから政府からの評判は悪いが、隊員達からは慕われている。


綾凪久遠
「撤回しないのであれば本当に死ぬことになるぞ」

殺鬼第壱部隊副隊長。
隊長とは本人曰く腐れ縁(拾留は親友だと言っている)。
無表情で冷めた印象を受けるが、誰より隊と仲間のことを想う優しい青年である。
少々天然なところがあり、たまに素で突拍子もないことを言い出す。
皆に『アヤ』と呼ばれることが何よりの苦しみ。


キセキ=ブランニュ
「まあしゃぁないわな。多少の面倒事には目ぇ瞑ろか」

殺鬼情報屋。
少女のように愛らしい顔と、綺麗な赤と緑のオッドアイを持つ。
が、怒りっぽく衝動的に鬼を殺す危険人物。
中途半端な関西訛りが特徴的。
綾凪とは会う度に殺し合う、犬猿の仲。


真白
「やっぱり! 人間のお客様でしたのね」

琥珀の幼馴染。
前里長の娘で、琥珀とは許婚関係。
一度やると決めるとトコトン、猪突猛進なところがある。
何よりも琥珀の幸せを願っている。
人間との共存を夢見る鬼の一人。


誠衛
「何故全てを抱え込もうとなさるのですか!」

琥珀の付き人。
常に琥珀や仲間の身を案じている優しい鬼。
主である琥珀、親友の飛歳、妻・弥生を何より大切に想っている。
身長の低さを気にしている(背の低い唯依と5cmしか変わらない)。
人間との共存を夢見る鬼の一人。


飛歳
「人間の女、認められたと思わないことだ」

琥珀の付き人。
真面目で頑固、曲がったことが大嫌い。
里を追放された琥珀の弟を毛嫌いしている。
度々里や仲間を危険にさらす人間を許せない。
誠衡とは兄弟として育てられ、お互いを認め合うライバル関係にある。


弥生
「鬼と人間の共存。私とあの人の夢なのです」

誠衛の妻。
琥珀、飛歳とも幼少の頃からの付き合いで、敬語ながら厳しい言葉を投げかける。
人一倍勘が鋭く、夫の異変には何らかの対処をすぐさま行う。
人間との共存を夢見る鬼の一人。



「いっそ、斬り捨ててほしかった」

琥珀の弟。
同族殺しで里を追われる身となった。
兄と同じく目的のためならば手段を選ばない冷酷な鬼だが、その目的が見つからないほどに物事への関心が薄い。
現在は人里近くの森で身を潜めているらしい。
琥珀とは今でも文で連絡を取り合っている。

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