彼の出番はなかなかこない



郁「よぉ」

リン「……あんたかよ」

郁「俺じゃ悪いのかい?」

リン「うん。てか消えて」

郁「ひどい言われようだな。傷付くぜ、それ」

リン「あんたが僕の一言を気にするようなタマかよ」

郁「まあ、そりゃそうだ」

リン「つーか何の用だよ。わざわざ殺されにきたのか」

郁「いや、気まぐれだ」

リン「なら来るなよ鬱陶しいから」

郁「俺としては今すぐ新選組を離れてもらいたいんだがな。傍に置いておきたいんだ、意味は分かるだろ?」

リン「分からねぇし。あんたいい加減にその性格直せよ。女口説くのが癖とか最悪だ」

郁「お前もな。たまには可愛げのあること言えねぇのか」

リン「馬鹿か」

郁「ほ……」

リン「惚れた女とか言ったら殺す」

郁「はっ、さすが分かってんな」

リン「あんたの鬱陶しさはうちのクソ親父にも勝る」

郁「殊勝な心掛けだな、俺のことを知ろうとするとは。そんなに俺が好きか。そうかそうか」

リン「お前一回死んでこい」







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