仲良くなりたいっ。
カリ「ラウトにお願いがあるんだけどいいかなっ」
ラウ「断られると分かっていてわざわざここに来ること自体あり得ないんですが」
カリ「じゃあお願い聞いてくれるの!?」
ラウ「……帰ってください」
カリ「うわーんクラウドぉアグノぉ!」
アグ「ど、どうしたんですかカリン様!」
クラ「カリンちゃん、どしたの? すごく悲しそう」
カリ「ラウトが話を聞いてくれないの! どうすればいいかな!?」
アグ「そ、それは……カリン様に限らず誰にでもだと思うのですが……」
カリ「でもでもでもでも! 私ラウトと仲良くしたいもん!」
クラ「ん、僕も。でも、部屋では溜息ついてばっかり。僕の話聞いてくれないよ」
アグ「彼と仲良くなるのはとても難しいと思うんです。お二人より一年ばかり付き合いの長い私でさえ、話すのがやっとですから」
カリ「でもね、でもでも……」
クラ「諦めた方がいいんじゃないかな。僕としてはカリンちゃんと仲の良い男の子ができるのは複雑だし」
アグ「そ、そういう問題なのでしょうか……?」
カリ「うわぁぁぁラウトのばぁぁかぁぁぁっ!!」
ラウ「騒がしいですよ、どうして貴女はそうなんですか……!」
カリ「だってだってだってだって! ラウトが私の話を聞いてくれないんだもん! 聞いてよラウト! 聞いて聞いて聞いて聞いて」
ラウ「分かりました、分かりましたから騒がないでください……!」
クラ「ラウトって、何だかんだ言ってカリンちゃんには甘いよね」
アグ「ええ、そうですね。……あの、クラウド様? 飴を噛むのはやめた方がいいかと……」
クラ「だってカリンちゃんがラウトと楽しそう……」
アグ「ら、ラウト様は楽しんでいらっしゃるように見えないんですが……それって『やきもち』、ですか?」
クラ「んー? お餅は焼いてないよ」
アグ「ふふ、クラウド様は素直でとても素敵ですね」
クラ「そかな?」
カリ「らーうとぉっ」
ラウ「黙ってください!」
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