それぞれのバレンタイン
アグ「あのっそのっアルス、様……!」
アル「んあ?」
アグ「あのそのあのそのあのそのあのその、おおおお恐れ多いことだとじゅうじっ……重々しょう、承知なのですがその……!」
アル「いや、とりあえず落ち着けよ」
アグ「は、はい、申し訳ありません……!」
アル「で、何か用か?」
アグ「え、え、えっと……」
アル「今日ってよ、確か……あー……っと」
アグ「ばばばばばばばれんたいんなんですそのはい!」
アル「だから落ち着けって。っつーことはお前も用意してんの?」
アグ「え、ええ……」
アル「……俺にもくれんの?」
アグ「もちろんです!! アルス様以外に誰がいると……!」
アル「あー……なあ、こういう場合何返せばいいんだ? 貰ったことねぇから分かんなくて」
アグ「で、では……こ、これで!」
アル「手? ……手がどうしたよ」
アグ「殿方と手を繋ぐのは……こ、これが初めてなので……!」
アル「そうか。で?」
アグ「は、初めてはっ……好きな人とが良かったので……!」
アル「ああ、まぁ……俺もだけど」
アグ「アルス、様」
アル「………………チョコ、さんきゅ」
アグ「は、はい」
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