虎と兎の方程式 〜出会い〜


今日から夏休み

娘と思いっきり遊ぶぞー!といきたい所だが、教師の自分にはそんな事は出来ないと考え、はあ…と溜め息をつく男が一人

それは鏑木・T・虎徹。この学園にいるベテラン教師だ

補習組、部活動と、夏休みとは言えまだ生徒が居る学校に気だるげに登校する


「よう虎徹、今から出勤か?」


後ろから声をかけられ、振り替えると同僚のアントニオが居た


「おう。そっちは部活か?」
「ああ。今年も優勝を狙うぜ!」
「がんばれよ」
「おう!またな!」


アントニオと別れると、見知らぬ人物を見つける


(誰だ?あれ…)


生徒にしては大人びているし、教師には見ない顔

不審者にしては…身形が良い

虎徹が声をかけようと近付くと、姿が見えなくなった


「あれ?」


さっきまで居た人物は消え、残るのはほんのり残る香水の匂い


「暑すぎて幻でも見たのか?」


おっかしいなあとブツブツ言いながら虎徹は職員室へ向かった

職員室に入ると、校長が居た


「校長こんなとこで何してんすか?」
「鏑木先生、待ってました!」
「へ?」


両肩をガシッと捕まれ、勢い良く喋る校長


「君にお願いがあるんだ!」
「な、なななんすか?」
「2学期から臨時で新任の先生が来るんだが、まだ日本に馴れてないので鏑木先生に指導を願いたい!」
「は、はあ…」


奥の椅子に座って居た人物が歩み寄ってくる
それは見覚えのある青年だった


(ん?)

「紹介するよ、バーナビー・ブルックス・Jr.君だ!」
「初めまして、これから宜しくお願いします。おじさん」
「あ!お前さっきの!」
「?」


こうして二人の新たな生活がスタートした



To be continued.













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