イイヤツ
初めて会った時からあの人はおかしかった
俺に笑顔を振り撒き、良く懐かれた
姿を見れば走り寄り、見えないと呼ばれる
忍に懐く主って…絶対ありえない!
意を決して俺はまだ小さい主に言った
「あんた、俺様をイイヤツだと思ってるだろ」
この言葉に主はきょとんとした顔をし、こう答えた
「思ってるが、違うのか?」
呆れた
この世の中にこんなにも素直に、ましてや忍をこんな風に思うなんて
「佐助は良い人で俺の大切な友達だ!」
「…それはどうも」
言われた言葉が嬉しくて、にやけそうになる顔を必死に堪える俺も、大概おかしかったに違いない
終