「いいいざああやあああああ」自販機を持ち上げる。そのまま投げようとした矢先、臨也は「あ!」と声を上げたかと思えば目を輝かせ駆け寄ってくる。思わず身構えたが臨也は頓着せず俺の足元にしゃがみ込んだ。「あった!百円!」よくよく目を凝らしてみるとノミ蟲の手には銀色に鈍く光る硬貨があった。「ふふ」臨也は手にした百円玉を懐から出したぶたの貯金箱に入れ、嬉しそうににんまりと笑った。「…何してんだ手前」「何って貯金だよ。静ちゃんの持ち上げた自販機やゴミ箱の下に落ちてた小銭を拾ってるの」

つづく




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