なかを散々掻き回していたものが抜かれる。栓を失い、でろりと流れ出る白濁。喪失感に目元がふるえた。「っ、う…」俺は、この瞬間が嫌いだ。抜かないで、もっとして。そんな言葉がこぼれてしまいそうで、俺は顔を上げられない。きっと顔を上げて彼と目を合わせてしまえば、離れたくないと縋ってしまう。「しず、ちゃん」苦し紛れに彼を呼んだ。彼は何も言わない。俯いたままの俺を伺うように、荒れた指先が俺の頬のふちをなぞった。




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