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秀才すぎる優等生にはやっぱり1つは秘密がある。 前編

※短編なわりに結構長めです。
このお話の、優等生の凛くんは真面目すぎて自画自賛もしてしまう人です、気をつけてください。


僕が小学生から中学生に上がるころには、もう賢い頭を持つ人と平凡な人、または頭の回転が遅い人がクラスの中、学級で、すでに分類されていた。
そしてクラスに秀才、というか頭のいいとテストの点数で判断された人が、1人以上はできてくる。そうしてクラスは形成されていく。
その1人に僕は入っている、と思う。
天才ではないけれど努力しているからだ、とも言える。
そしてこれは自慢じゃなく、これから話すことを聞いてほしいから説明しているんだ。
中学受験もしようと思ったが、やっぱり辞めた。
レベルが高い学校に行くのもいいと思うが、そのまま中学に上がり、その中学でトップに近い成績をとった方が自分的にはよかった。
進学すると中学生というものは勉強ばかりだったので、中間試験や期末試験の度に貼り出される順位はいつも3位以内には入っている。
自分で言うのもなんだが、自分はけっこう勉強が出来る方だとは思う。まあ1位には敵わないが。

それでもやはり思春期の中学生はコンプレックスというものを持ちはじめる時期。
僕のコンプレックスは、身長。...と顔。
まあ顔がコンプレックスじゃないのは、美男美女ぐらいだが。
自分は小学生の頃から、どうしても身長が低い。中学生になると、男子は身長が頗る伸びると聞く。本当に頗る、だ。現時点で友達がそうだ。
まあ僕に限っては、小学生の時はしょうがないとしよう。
いや、中学生になると嫌でも勝手に身長が伸びるものだと思っていたが、何故か伸びない。...不思議だ。
まあそれが1番のコンプレックスだが、もう1つは顔だ。
生まれた時から、顔は悪いわけではなかった。むしろいい方かもしれない。
だけど...それは中学に入学したての頃。
近所のお婆ちゃんは、

「あれ、凛くん!久しぶりねえ。最近全然会ってなかったからね〜。あれ?今小学何年生だっけ?」
「いや......今僕、中学生です。中学生1年生になりました...」

また明くる日、

「あれ?中山さんじゃない!まあ、それに凛くんも。仲いいのねえ。そういえば凛くん、貼り出されてるポスター見たわよお。小学生なのに凄いわねえ!いい子な上に優秀に育ってくれて、おばさんも嬉しくなっちゃう」
「あははは...ありがとうございます。でも凛は...もう中学生になったんですよ、」
「あら!ごめんなさい!つい身長も低いし、お顔もお母さんに似て可愛いから!まあ勘違いしちゃったわ。でもポスターは本当に凄かったのよ?交通の飲酒運転のポスターよね?」
「いえ、僕が書いたのは...犯罪禁止のポスターです...」
「...あはは!おばさん最近物忘れが酷いから...あ!用事思い出しちゃった。ご、ごめんなさいね、失礼するわ〜」

ついには同級生にまでも、

「うーん、やっぱりその身長とそのお顔じゃあ...小学生に間違えられてもおかしくないよ...ドンマイ、」

そう、このコンプレックスの原因は、幼く見えすぎる顔だ。
なんで外見がこんななんだよ。神様が本当に居るとしたら、どうしてそうなったか問い詰めたい。
...幼すぎる顔のお陰で少しはモテているが、最初は皆、外見可愛いのにめちゃくちゃ頭いいんだね!と言ってきた。
言ってもらえるのは嬉しいが、なんとも腑に落ちない。凄く、とも言える。

そんなコンプレックスまみれの中学校生活が半年を過ぎようとした時、僕に、ある変化が訪れた。
それはまあ思春期の僕たちならいつでも訪れる、精通。

6月の下旬、寝る準備をしてベットに入った。その時はあまり寝付けなくて、寝返りを打ったりと、結構の間ベットの中でごそごそしていた。
その時はまさか数分後に起こることがまるで考えもしなかったことだから、いつも通りにベットの中を動き回っていた。
すると、よくまじまじと見たのはいつだったか覚えてないぐらい、あまり触ったことのないまたの部分が、ズクズクしてくるのがだんだんと分かった。
ズボンをの中をチラッと見ると、パンツ越しにちょっぴり盛り上がっているあそこ。
最初は眠れないから幻覚でも見ているんだろうと思いそのままにしていた。
それがだんだんズボン越しでも分かるぐらいもっこりと盛り上がって、下半身全体がとてつもなく変な感じに襲われる。
え、何が起きるんだろうと恐怖心が喉の奥まで登ってきた瞬間。
急に下半身が弾けたように、または電流が走ったかのようにびくっとした。こんなこと今まで一度も体験したことのない自分にとっては、心臓バクバク、汗だくで、何がどうなっているかも分からない。
びくっとなった途端、急に熱が冷める。
緊張して、誰もいないのに、ガチガチに固まってしまう。
それでも、今まであそこになかったヌルヌルで生暖かい感触が伝わってくるのが分かった。
そろりとズボンを下ろして、パンツを捲る。

...白い。、、僕が神様に問い詰めたいなんか言ったから、反撃にこうしに来たのか。
何てパニックのあまり、いつもはもっと判断力があるけれど、この時だけはどうしても焦って馬鹿な事まで考えていた。
そして、どうしたらいいか分からず、とりあえず机の上にあるティッシュを取ってきて、白いヌルヌルした物体を綺麗に拭き取り、ごみ箱に捨てた。...あまりいい気はしないが。
ベットの上で、ぐるぐる回り何周もしている思考を抑えるためには、寝ることも惜しまなかった。
まあ、翌朝は凄く違和感があったが。

それが初めての精通。と知ったのはもう少し後の7月。
そのおかげで僕は1か月も満たないけど、悩んだんだよ。もう少し早く教えてほしい気もする。...あまり知らなかった僕にとっては。

その直後また、変化が1つ。


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