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俺とお前


いつもの重くない教科書の入ってない鞄。
それを肩にかけ、シャツを出し、ネクタイも外す。これで外見は普通じゃないことはわかる。
何故か俺の学校は校則が厳しい。まじでウザイ。
いつものように先生から、注意されて。、はあ...行きたくねえな。

でも何故かこれを繰り返してれば、だんだん俺に甘くなる。本当に生クリームみたいに。
俺らが悪いことをしても、俺だけを怒らなかったり。俺だけに優しい言い方の先生もいる。
ほかの皆がそれをどう思ってるかは、わかんねえけど。
だけどなんか悪いことしないとやってらんねーんだよな。はあ、だるい。

また、そう思いながら、同じことを繰り返しながら学校に着く。

実は俺以外にも悪いやつはたくさんいて、この学年だけ全員不良みたいにうるさいし態度が悪い。
それには、理由があって。
まずは俺。
この学年にでもトップくらいの不良。

それで次は、俺の兄。拓哉。
...双子で、まあ俺と同じくらい不良ってわけ。
なんでまあ、双子そろって不良になったのか...。
課題はしないわ、学校でライターつけるわ、夜は山で火遊びするわで俺と拓哉はやりたい放題。
母さんも苦労した、とは思う。でもなんか、俺は拓哉がいたから不良になったみたいな。
まあ、最初はちょっとは真面目だったと思うけど、なんか馬鹿らしくなったんでね。
なんやかんやで俺らがツートップ。
俺らの周りには俺らみたいな不良がいっぱいいるから、この学年は悪いわけで。

...拓哉と俺はほんとに何秒かの差で産まれた。その何秒かで兄か弟が決まるなんてなあ。
理不尽。
そう思って、兄である拓哉に喧嘩を吹っ掛けたことは何度もあった。結局、引き分けで二人とも顔がボロボロなんだよな。
だから喧嘩するときは、俺らが二人ともいたら無敵、な感じで。先生にも有効だし。

でも拓哉と喧嘩するときやっぱ手加減、されてるような気がして。
...それがムカつく。気にくわないし。嫌い。
いやまあ拓哉のことは好きじゃないけど。いつも嫌いだし。
でも手加減する拓哉は大嫌いだ。
...下ネタ話すときはみんな大好き。

そんな感じな毎日。
今日も変わらない毎日だと思って、鞄を机の上に投げて友達のところに行く。
あ、拓哉。

「拓哉」
「は、何拓海」
「遊ぼーぜ」
「うい、じゃあ祥也も呼ぼうぜ」

大体この3人とか後、太一が入って4人とかで遊んでる。
遊ぶっていうのは、いつもの定位置でごろごろしながらワイワイ話すこと。
あーあ今日はなにすっかなあ。

「ちょっとトイレ行こうぜ」
「は?お前、うんこ?」
「なわけねえだろ、勃ったんだよ...いいもん見せてやるよ」
「暇勃ちか?触らせろよ、拓哉のちんこでけえもんなあ!」
「は、やめろ」

毎日こんな大声で下ネタ言って、許されるのは俺らだけだろうな。
幼稚だし。だけど、やっぱいいんだよな。
率先してトイレに付いて行く。
拓哉のちんこなんか、毎日見てるからなんも思わねえよ。
...まあでかいとは思うけど。

「うわでっか」
「やばい」
「いや俺のがでけえし」
「はあ?、、触る?」

とか拓哉が言ったら、うえーいとか言いながら変態な触り方で撫でる。
AVであるようなやつ。
...ほんとにマジででけえな。
ちょっとイラッとしてがしっとちんこを掴む。

「いって!おい拓海、強すぎ。そんなに触りたい?」

にやにやしながら拓哉が俺を見下してくる。
うぜえ。
太一とか祥也とかも笑いながら茶化してくる。...だるい。
いや触りたくて触るわけねえだろ。馬鹿すぎんだろ。
でも勃ってるし。

「拓海そんなに拓哉のちんこ触りたいの?」
「ま、そりゃ気になるもんな。兄ちゃんのちんこ」
「は、兄貴のちんこなんか興味ねえよ」
「えーお前も触ってやるよ」

俺の股の部分をちんこ目掛けて、拓哉が触ってくる。
...うざい。

だからここはあえてノリノリで。

「ああん、拓哉、やめてっ出るッ出るうう」
「...は、はっ拓海ノリノリじゃん」
「やばっっウケる、はっ」
「や、俺上手いっしょ、女になったらAV女優になるわ」
「じゃ俺、男優ー」

お前らも声出せや、と叫ぶとケラケラ笑いながらまた下ネタで盛り上がる。
...楽し。やっぱ楽しいわ。

本鈴が鳴ると同時に教室にゆっくり向かう。
あーあ音楽だりいな。なんで歌わなきゃいけねえんだよ。さぼろっかな。
あ、拓哉誘お。後...太一と祥也も。

「なー10分くらいトイレでさぼろうぜ」
「何すんの?」
「いーじゃん、10分だし」

ぐいぐいと押して、トイレに押し込む。いつもトイレでさぼるから、もう常連だろ。
でも今日は何故か太一と祥也は捕まらない。
今日2人かあ。しかも拓哉。
太一とかいねえのかよ。

「拓海...何すんの、10分」
「うーん太一と祥也いねえからなあ、ま、さぼろーぜ」
「......ちんこ」
「はなに、また触らしてくれんの?」

拓哉が馬鹿なことを言ったから、挑発して返す。
拓哉の股の部分を触りながら。

「いや、今度は拓海の触らしてよ」
「えいいけど、なんだよ」
「俺のテクでイかせてやるよ」
「イかねーよ馬鹿だろ」
「はー?言ったな、お前のほうが馬鹿...見てろよ...?」

語尾にハートがつきそうなくらい、にやりと笑う。そして慣れた手つきでベルトを外す。
ガチャガチャという音がシンとした、トイレに響く。
...いや俺らなにやってんの。
こうやって遊ぶのって大人数なのがいいわけで。だって、太一とか祥也と話してるからなんかハメはずせるっていうか。
見てる人がいないと意味ない感じがするんだよな。

...意味ある?俺と拓哉がやって。
いやないわ。やめよう。今日はしゃーないけど音楽行くか。よし。

「拓哉、やっぱ戻ろーぜ。だるいけど」
「は?いやもうお前の直で触っちゃってるけど」
「おいおいおい、やめろ戻るぞ!」

いや何パンツまで脱がしちゃってんの。
俺が戻ろうとした時、壁に手をかけると、拓哉がちんこをがしっと掴む。

「っ!やめろ...ぅつ、は、ぐりぐりすんなよッ!」

拓哉から逃げられないように俺のちんこの亀頭をぐりぐりと押してくる。
痛い。しかも変な声出るし。
そりゃ双子だからけっこう気持ちいいところは似てるかもしれないけど、今仮にも授業中だろ。いや兄弟でなにやってんだよ。近親相姦かよ。
...いやまだヤってないから近親相姦じゃねえの?訳わかんねえ。
拓哉、何考えてんのかわかんねえんだよ。
反抗してそれでもちんこを扱くのは続けられる。
しゅっしゅっと扱かれて、オナニーとは違う感覚に襲われる。手が違う。

「まっ、声出るから...やめろ、授業中だ、ろッ...ふ、ぅ」
「...なんかすごい優越感、声聞かせてやれば?」
「死ねっおまえ......っやめろ、おっんはッ」
「なんか双子でするのって禁断愛ぽくてよくね?」
「は?それは女とするからぁッい、んだろ」

はっそーかもという声が聞こえる。
相変わらず拓哉は扱くのをやめない。
...ッ。やばい。イきそう。出る。

「や、めろ...でるっう、はぁ、んん......んぅん!?」

はっ?おい。今、キ...スした?


「...ッはぁ、っ...」
「ほら、イったろ?俺ん勝ち」
「は、お前...キ、」
「おう。キス、いや初めて兄ちゃんが貰うのが弟にとって一番最悪かなと思って」
「...死ねよ、一回死ね」

意味が理解できない。
...音楽行けばよかったってことが分かるくらい。
いや、せめても兄弟のちんこを触るのはいいけど、抜くのはどうなんだよ?
しかも学校で授業中で、...キスまでして。

いや途中からおかしくない。笑えないし。

「死ねはひどいだろ、キスまでした仲なのに」
「ふざっけんなよ」

てかこれ今もう20分くらいは経ってるぞ。いや何してたって言うの?
さぼってたのは先生にはそう言えばいいけど。
太一とか祥也には?ちんこ触りあってあげくの果てにキスまで?

いやないない。忘れよう。

「...このことは太一にも祥也にも誰にも言うなよ」
「えーどうしよっかな。ま、拓海がこれから言うこと聞いてくれるならいいけど」
「聞くかよ」
「あっそ、じゃあ一回ヤらして」
「...なんでそーなんだよ」
「女とヤる前に練習相手がいたんで」

...構えるかと思いトイレから出る。
返事はしてない、絶対するかよ。なんでこの俺が兄貴のために。
すると、トイレの中から、じゃあ今日風呂出たら楽しみに待ってろよーと大声が聞こえる。

誰がいいって言ったよ。

だるい。

そう思いながらさっき開けた教室のドアを力一杯閉めた。


fin.


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