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俺の上司が俺より可愛いとか信じない!

部下(若松)×上司(一条)

「おい、若松!ここミスしてるぞ、ちゃんと直しておけよ」
うるっさいなあ!
こんな可愛い俺だったら、ミスしても普通笑顔で許すでしょ。
もー俺の可愛さ分かんないかなー、このクソ上司。

...俺は天然で顔も可愛い系だと思う。あ、ナルシじゃないよ。事実だし。
んで、まだピチピチの27歳。若いって最高。...まだおじさんじゃないから。
まあ、俺の中身は...うん。中学からの友達は俺のこと、悪魔、って呼んでたけど。
あ、この可愛い俺を何故か叱ってくるこの人は一条。
...一条さん、上司なんだ。歳は...うーん30前半くらいじゃね?
俺の魅力に気付かない一人。最悪。

ここでは普通のサラリーマンとして働いている。
...でも、俺にはもうひとつやってる仕事がある。...いわゆる、副業ってやつ。
その副業で、まあ男を相手する、デリヘルをやってる。
俺、顔は可愛いからけっこう指名来るんだよね。けっこう人気だし。
もう1年は働いているから、慣れたもんってやつ。
...あ、俺ゲイじゃないんだ。多分、バイかなあ。
もちろん、女の子も好きだし。

全員好きだけど...この一条は好きになれない。
...って好きになりたくないけど!
だから...、

「若松!聞いてるのか、なあ...ちょっとこっち来い」
ああ!返事するの忘れてた。う"っ、また始まったよ。
「はあ〜い...」
慌てて返事をして、やる気なく後に続く。
...はあ、また説教かよ。

やっぱり、その後みっちり絞られ、くたくたで自宅に帰った。





「若松、これ纏めといて」
「はい...」
毎日毎日仕事だよ。当たり前だけど、キツい。
しかも毎日、この上司と一緒に仕事しないといけないなんて......はあ。
でも土日は休みだから、息抜きにデリヘルやってるってとこかな。
一条に言われた書類をデスクに置いて、確認する。
ああー、俺も眼鏡買おうかなー。いや、コンタクト買おう。
写った文字をまじまじと見て、パソコンとにらめっこをする。

「若松さあ〜ん、今日の飲み会来れますぅ?」
服に収まらない胸を揺らしながら、亜美ちゃんは俺を上目遣いで見る。
うん、いつ見ても乳でけえな。
「あっ、飲み会?今日水曜日か...ならもちろん、行くよ!」
金曜日に酔っちゃったら、次の日のデリヘルに影響でるからな...まあ、水曜日ならいいか。
「本当ですか〜!じゃあ、仕事終わったら行きましょ〜!」
ぎゅと手を握られて、頬が緩む。

亜美ちゃん絶対俺に気ぃあるよな。多分、絶対。俺は大歓迎だし!
...なら、ちゃっちゃと仕事終わらせますか!
そう意気込んで、パソコンに向かい直り仕事を片付け始めた。





「はい、じゃあ!乾杯!」

ジョッキがカランと音を立てる。
ッッ...くあ!やっぱ旨いな、最ッ高!
喉がごくごくと鳴った。
「若松さ〜ん、私とも乾杯しましょ〜?か・ん・ぱ・いッ」
うっわ、もう亜美ちゃん酔ってんのかな?えっろ。
やっぱり目は胸を凝視してしまう。だってでかいんだもん。

「いーよ、ッかんぱーい!」
さっきよりも勢いよくビールを飲む。
「たくさん、話しましょ〜ねっ?」
ほろ酔いの亜美ちゃんをエロい目で見てしまう。
...とにかくえろい。
「亜美ちゃんも、酔いすぎて話せなくなるなよー?」
意地悪く亜美ちゃんに肩を寄せ付けると、もー、と可愛くなおかつ官能的に微笑む。
亜美ちゃんと話ながら、何度も喉にビールを持っていった。





うっぷ。やばい。酔ったよ。
うわー、ふわふわするわあ。俺はお酒強い方じゃないけど、ある程度は酔わないのに...久々に酔ったかもー。
「若松!一条さんべろんべろんだから...ちょっと相手してやってくんね?......話聞くの疲れたわ」
同期が俺の横に来て、耳打ちをする。
「えー、一条...さん?やだよー、何話せばいいかわかんねえしぃ」
「俺だって嫌だよ!...じゃ、置いてくねー」
俺の返事なんか聞かずに、俺の横に顔を真っ赤にした一条を置いていく。

「は?ちょっ...っひ、く」
酔っているからか、上手く立てない。
まあ、いいか。いつもこんな可愛い俺を、唯一怒ってくれるから...サービスしちゃう。
「一条さん、何か話しましょー?」
「......やだよ」
「えっ、何でですかあー?」
何で嫌って言われなきゃいけないの!俺、世話してやってんのに!

「......だって、..............................若松、ぅおれのことッ嫌いだろっ、ひっく、」

え?ええ?え...?
あの上司が、そんなこと思ってたの...?
「ッ...いや、そんなこと、ないですよ......?」
上手く言葉が見つからなくて、途切れ途切れに話す。
「うそ、嫌いだろっ、...俺が話しかけたらぁっ、嫌なかお、必ずするしぃ......う、ぷ...さっきも、やだって言ってた、ろッ」

うつ伏せになって、涙ぐんだ声で聞いてくる。
や、やばい。俺...、いやいや、あの煩い上司だぞ?
ちらっと一条の顔を見る。
潤んだ瞳に赤くなった頬、ピンク色の唇。
っやばい、これ以上見たら...。

追い討ちをかけるように、また上司が話し出す。
「こんなのっきらぁいって、分かるよぉ.........なあ、俺のこぉと、どお思ってるのッ?」
上目遣いで、潤んだ瞳で俺を見つめる上司。

その瞬間に、心臓がドクドク跳ねるのがはっきりと分かった。

可愛い。やばい。犯したい。
......くっそ、心臓うっせえんだよ。
あーあ、さっきまで亜美ちゃんにめろめろだったのにな...。

「俺はッ......一条さんのこと、好き、ですよ?」
首を傾げて微笑んであげると、一条はにこにこと子供っぽい笑顔を見せて頬を染めた、
「ほんとお?...............うれし、い」

......ああ、もう無理だ。可愛いすぎる。
本当は認めたくないのに。


俺はポケットから、いつも使っている名刺を取り出して、一条さんの手に包ませる。

「ねえ、一条さん...............、これで、俺を誘ってみせて...?」

耳元で囁くと、ふにゃと微笑み眠りに落ちていった。


fin.


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