暇暇暇、ちょー暇!こんな天気のいい日に自習ってありえない、かと言って体動かすのも面倒くさいからイヤだけど ってか


「なーんかいいことないかな〜」


「ウッセーよ名無し。おまえさっきから何ブツブツ言ってんだよぃ」


隣の席の赤髪が顔だけこちらに向けて話しかけてきた。うん、コイツの髪の奇抜さと食欲は確かに面白い


「丸井さ、暇だから面白いことやってよ」

「は?何だよ急に」

「いいから。髪逆立ててネオスーパーサイヤ人だぜーぃ!でも給食の残飯の早食いでもいいから何かやってよ」

「…名無しのツボってけっこー浅いのな」

「だってだって暇なんだもん!暇すぎて死ぬ!うぇええええ!」

「何こいつウゼェ」



あ、やりかけのプリントに向き直った。あーあ、つまんない。いつもどおりの日常でいつもどおりの学校のハズなのに何て言うか満たされない。待てよ、いつもどおりだから駄目なのかな?流石に学生生活も9年目にもなると飽きるってもんだよねー。あ!そっか!刺激!私に足りないものは刺激だわ!なんだ私の思考回路ってば天才的ィ!☆


「なぁ、ホントうっせんだけど。静かにプリントも出来ないのかよぃ」

赤髪が諦めたように顔を上げ、身体ごとこっちに向き直る


「いいことないかなーって考えてた!」

「は?」

「だから、暇なのは刺激がないからで。何かいいことないかなって考えてたわけ!」

「はーん、いいことねぇ〜?」

「そうそう、丸井!なんかいいことないかな!?」

「んな事オレに言われてもなぁ…あ、前にテレビで見たことあるぜぃ。『いいことあったらいいな』っていうのは100パー恋愛のコトについて言ってるんだ ってよ。…なに名無し好きな人いんの?」

「えー好きな人?んー…あ、丸井は好きだよ!」

「へー……は!?」
赤髪が本日3度目にして一番まぬけな声を出した。ぷぷぷ、顔までまぬけー!天才的イケメン丸井くんの名が泣くね!

「なんだかんだ相手してくれるし、うん!君いいよ!」

「いや、君いいよっつか……やっぱ、おまえマジウゼェわ」

「え、ごめん私なんか悪いこと言った!?まぬけ顔って声に出してた!?鞄の中きったね〜って見てたのバレた!?ごめんごめんごめん丸井!お願い嫌わないで!丸井に嫌われたら暇すぎて死ぬ!!」

「そんな事考えてたのかよぃ」

「うおっ、嵌められた!!」

「いやオレ何もしてねーし。ちょっと落ち着けって」

「そっか。……ねぇ丸井」

「んだよ?」

「天才的にいいことないかな?」

「ふはっ、マネすんなよぃ。そうだな、一ついい方法があるぜぃ?」

「え!なになになに!?」

「オレといい関係になりゃいんじゃねーの?」

「…何それセクハラ発言?」

「…こんな顔してんな事言えるわけねーだろぃ」

「友達からお願いします」

「ふはっ、天才的に楽しませてやるよぃ」



いいことあったある日の午後


「おまえらー一応授業中だぞー」


「「げっ」」


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丸井くんは本気でヒロインが好きで以前から機会を伺ってました。ヒロインはなんとなくで関係を始めたものの丸井くんの押しの強さに段々とたじたじになっていくといいですね(希望)管理人様、楽しい企画に参加させてくださってありがとうございました。純愛万歳!




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