▼ ともさんより

 


「女の子大好きノンケレッド!」
「本当は大好きツンデレブルー!」
「永遠の少年ショタイエロー!」
「心は乙女ビッチピンク!」
「マッチョでガチムチ兄貴ブラック!」
「「「「「総受け戦隊ウケルンジャー!!」」」」」


 ―――ハイこんにちは、今日も次元の歪から迷い込んできた異星人を無事に元の世界へ帰すため、俺達接待…じゃなかった、戦隊ヒーローが頑張りました。




 この世界には、実はかなりの頻度で異世界からの迷い子がやって来る。
 膨大な欲望エネルギーを沈めなければ、上手く次元の歪を越えて帰れない異星人達。そんな彼らの欲望を発散させるために集められたのが俺達ヒーロー……という名の受け要因です。

「いや〜今日の双なりイケメンにはビビったわ〜。ご指名嬉しいけど、あたし、穴に入れても欲しいって言われても…ついて無いんだもん!1年遅かったわ!あははははっ。」
「で、結局どうしたんだよ?」
「ん?そこはホラ、あたしの超上級テクで満足させたに決まってるじゃない。」
「…さすがピンク。無駄に化粧してないな。」
「ブラック〜〜化粧関係ないよぉ〜?ピンクの厚化粧は地肌の荒れを隠すためなんだからぁ〜。」
「ちょっとイエロー!?いくら最年長でも今のはイラッときた!」
「あ、最年長って言わないでくれる?僕永遠の少年なんだから…。」
「お前ら、喧嘩は止めろ。殴るなら俺を殴れ。」
「……ブラック…放っとけよ。あいつらのソレはいつもの遊びだし…。」


 いつものように、一名指名後の接待が済んだ後の、ミーティングという名のぐだぐだな会話を聞きながら……何故か1人、ノンケレッドという不名誉な名をいただく俺は、部屋の隅でじっと座り込んでいた。
 正直、目の前のお約束漫才に構っている余裕など無い。俺は今、大変な問題を抱えてるのだ。




 ―――事の発端は、何故か数カ月に一度地球にやって来る異星人だった。


 初回に俺を指名した……顔だけライオンの人型異星人、彼は何を思ったのかちょちょい此方にやって来ては、俺を指名し、まぐわってからスッキリ爽やかに元の世界へ帰っていく。
ちょっと待ってくれ、ここそんなお店じゃないし!と抗議しようにも――どうにもあのライオン、来る時に何か土産を持参するようで……世間ではそれを賄賂と言わないか?とか思ったが、周囲の空気が有無を言わさないのだ。なんか、俺の時だけウケルンジャーの意義が違う気がする……。


 いや、そんな事は置いておいて、先日も件のライオン星人はご機嫌でやってきて、いつものように俺を指名(もうこの時点でなんかオカシイ)いつもの手順で衝立型シールドが張られ、いつものように淫蕩な時間が開始された。




 彼、と言ってもいいのだろうか…すでに数回の逢瀬で、ライオンさんとの行為は辛さも痛さも無く、ただ苦しいほどの快楽に支配されるようになっていた。
 そしてその日は、いつもより執拗に中を突かれ、息も絶え絶えの俺の耳元で「…このまま俺の子孕まねぇかなー…」と呟いた。しかもその後、

「――いや、意外とイケるかも…。」

 なんて零したのだ!







 

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