※R18
無理矢理






「つがる、つがる聞いて、さっきしずおがね」
無邪気に、他の色など知らないとばかりにただただ純白な笑顔を向けられる度に何度思っただろうか。

俺の想い人は天使だ。穢れなど存在を知りもしない無垢な天の御使い。
好意を向けてはくれても、それは天使が人に向ける無償の愛で俺のものとは違う。自分だけを呼んでほしいとか、閉じ込めてしまいたいとかそんなどろどろと腐敗しそうな想いとは。

そんな純粋な存在の側でただその笑顔を見守っていたいと思っていたのに、何故、どうしてこんな事になってしまったんだろう。



「…っん、あっ…つが…ふ、ぅ…ッ」
倒錯的な程白い首筋に口付けを落としながらまるでこいつの心を表したような純白のコートを暴いて、シャツを捲り上げればそこには初々しい桃色の突起が色付く。
指先で摘んで軽く抓ったり弾いたりしてやると赤く染まるそれは本物の果実のようで、思わず身を屈めて口に含んだ。
「あ…っう、んん…ッ…」
その途端に上がる甘い声をサイケは聞かざるを得ない。何故なら常にヘッドホンを身につけるこいつは、外部の音を聞き取る為のマイクを端末に内蔵しているからだ。
高性能なそのマイクは羞恥を煽る自らの嬌声すらも拾ってサイケの鼓膜へと直接叩き込む。

「やぁ…っなんか…ッア…!へん…だよ…ぉ…つがるっ…こわ」
快楽に溺れ始める身体に戸惑いを覚えたサイケがぐすぐすと泣き出したが今の俺にとってそれは罪悪感ではなく更なる高ぶりをもたらすものでしかなかった。
「サイケ、サイケ、」
下肢に手を伸ばして慰めたこともないだろう分身に指を絡める。既に緩やかに反応していた薄桃色のそれは先端から透明な液を漏らしながら震えた。

「…ッ、や…つがる…っ!そこ、きたな…っん、く…」
眼前の甘露に惹かれて躊躇わずに口に含んだ俺の頭にサイケが置く手は必死に羞恥を煽る存在を引き剥がそうともがく。しかし元より差が歴然とした力でそれが叶う筈もなく俺の舌と先走りの水音だけが室内に響いた。
その音が直接的に響いているのだろう、見上げたサイケはきつく目を瞑りながらいやいやと首を横に振っている。
根元から辿って裏筋、亀頭、先端にある窪みを舌先で抉れば薄い身体が面白いように跳ねた。
「ふ、あ…っや、ぁ…ッんん…だめ、そこ、や…あぁぁっ!」
拒絶の声を無視して先端を吸い上げてやると透明の涙を散らしてサイケが果てる。息をつかせる暇もなく次に俺がしたのは、口の中に吐き出された精を未開の蕾に流し込むことだった。

堅牢に閉ざされたそこは指の一本すら入りそうになかったが、柔らかい舌を差し入れ、滑りのある液をもって時間をかけて解してやれば次第に綻ぶ。
「つが…っる、う…ッや、なぁ…に…?も、こわい…やめ」
自分でもそう触れはしない場所に舌を這わされている事実が信じられないのだろう、か細いすすり泣きが俺の心を罪悪感で染め上げた。


でも、もう止めることなんて出来はしない。


「すまない、…すまない、サイケ…」
謝罪の言葉を吐きながらも浅ましく高ぶる雄をつくろげた着物の裾から出して、春の訪れを間近に控えたように綻んだ蕾にあてがう。頬を濡らす雫を舌先で舐めとりながら、サイケの緊張が僅かに緩んだ瞬間を推し量って自身を突き入れた。
「…っア…!、あぁ…うッ…いた…、ひっ…ン」
いくら解したところで元々受け入れる機能を持たないそこは俺を拒絶するようにきつく締め上げる。そんな生理的な反応すらサイケに拒絶されているような感覚をもたらして、細く頼りない脚を抱えて思うままに突き上げた。
「い、ぁ…ッやら、つが…ッうン…っあッ」
俺の名前を紡ぐ無垢な声も艶のあるそれに塗り替えてしまいたくて、天使を汚すことで自分に近づけるような気持ちで。
「はっ…ぁ、ひ、ぅ…ッあっ…や、また…っ…あぁぁぁッ!」
力任せに穿ったそれはいつの間にかサイケの弱い部分を突いていたらしく、再び勃ち上がっていた自身から白濁が飛び散る。俺が脚を抱えていたせいで重力に従ったそれは無垢なサイケの顔に降り注いで白く染めた。
一拍遅れて射精した俺が欲望を注ぎ入れる間、部屋に落ちるのは互いの荒い息遣いだけ。

俯いたままの俺の頬に添えられた手にゆるりと頭を起こせば、そこには白濁に塗れながらも汚れたなどと微塵も思わせない清廉な笑顔があって、

「泣かないで…つがる」

その日、俺は知った。





天を喰うアリア
(天使を墜とすことなど出来ないという事を)








初のつがサイがGO姦ってどういうことだ!この二人は甘いイメージなはずだったん、です、が、あれ?
しかしこの津軽、天使天使言い過ぎな上に厨二病である。大人なかっこいい津軽はどこに落ちてますか…?


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