※ぬるいR18ご注意













目の前の男の答えに視界が暗くなるような感覚を覚えていた臨也が自分を取り戻したのは、身を預けているベッドの軋む音が響いたからだった。
いつの間にか静雄はその長い手を臨也の横についていて、それによって起こしかけていた臨也の身体は再びベッドに沈む。

「シ、ズ…ちゃん…?何して…どう、しちゃったのさ…」
ただでさえ自分より身長の高い静雄に馬乗りになられて容易く臨也の自由は奪われた。静雄は問いには答える事なくその震える首筋へと唇を這わせ、きつく吸い上げる。
白い肌は静雄がほんの数秒吸い上げただけで鮮やかな鬱血痕を浮かび上がらせ、その様はさながら一輪の花が咲いたかのように美しく映えた。

「や、…っだ…シズちゃ…やめ…!」
明らかに性を感じさせるその行為に焦ったのは臨也の方で、戒めで動かせない両手を使って必死に静雄の胸板を押し返そうとする。しかし当然静雄にそんな抵抗は意味を為すはずもなく。

「…うぜぇ」
一蹴と同時に曲げられたベッドヘッドに臨也の細い手首がねじ込まれ、再び柵が元の形に戻されればもう抵抗の術はなかった。









「ひ、ア…ッ…や…だ、やっ…」
妙に耳に残る水音を立てて静雄の長い指が臨也の秘所へと埋め込まれる。無理矢理とはいえ高められた身体は容易に熱を持って臨也自身を翻弄した。

宵闇に浮かび上がる白い肢体にはもう既に無数の所有印が刻まれていて、臨也が誰の手中にあるかということをまざまざと見せつけている。
「あ、ンン…ッふ、ぁ…ア」
静雄がその指を目一杯に使って奥を刺激してやれば臨也からは甘い吐息が漏れた。一方で静雄は行為が始まってからは何も語る事なく臨也を翻弄し続けていた。

雄弁に語るのはその瞳だ。


(なんで、)


「なんで…っそんな、アっ…ふ、ン…悲し、そ…なの?」
犯され苦痛にも似た強い快楽を与えられているのは臨也の方のはずなのに、悲哀の色が混じるのは蹂躙している静雄の瞳で。

最早考える余裕すらなくなった臨也が率直にその理由を問い掛けるとその瞳は僅かに見張られる。
しかしそれも一瞬の事で、次の瞬間には更にその顔を歪めた静雄の熱い自身に貫かれて答えが返ってくることはなかった。

「ひ、ッあ…!あぁ…っふ、う…っ」
指で緩められていたとはいえ些か早急な契りに息を詰めた臨也が細い背を跳ねさせる。
その背に手を添えて抱き締めるように挿入を深くした静雄からは臨也の表情は見えなかった。


彼の快楽のせいだけではない恍惚を浮かべた表情は。





元より歪んでいた男。その男への想いで歪んだ男。果たして飼い殺されたのはどちらなのか。
二人を幸福と呼ぶべきなのか。それは互いにしかわからない。



















竜の落とし子様より頂きました「静→(←)臨でシズちゃんが臨也を誰にも盗られたくなくて、無理犯して監禁しちゃうお話」というリクエストでした。
何だか薄暗いお話になってしまいましたがヤンデレシズちゃんは私の大好物です。シズちゃんも歪んじゃえばいいじゃNAI☆と思いながら楽しく執筆させて頂きました。リクエスト本当にありがとうございました!







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