※ストーカー×臨也
後々モブ臨予定注意















「…本当、冗談キツいよ」
自らのマンションのポストを開けたと同時に、俺は乾いた笑いを零した。

視線の先には開かれた郵便受けがあって、そこまでならば何の変哲もない光景だろう。問題はその中身だ。
いつもならば俺の仕事上の封筒やDMが数枚入っているだけのそこは大量の真っ白い封筒で埋め尽くされている。溢れんばかりの勢いで詰め込まれていたそのどれもが宛名も消印もないものばかりで、ここ数日見慣れたものでもあった。

数ある中の一枚を掬い上げて開いてみれば、そこには吐き気を催すような写真達。
いつ撮ったのか知らないが昨日の俺の姿が異様な枚数収められていて、極めつけはご丁寧にストーカー自身の性器を写したグロテスクなものまで。

俺は所謂ストーカーというやつに付け狙われているらしい。


それに気がついたのは一週間程前だった。
最初は電話。情報屋を営む俺の電話番号は調べようと思えば容易のはずだし、ただただ無言のそれは俺に私怨のある奴の嫌がらせかと思っていた。
しかし日増しに多くなる回数に電話口から聞こえる荒い吐息となればそう思ってもいられない。

そして、ついには数日前から小包や大量の手紙が届くようになる。小包の中にはグロテスクな形状の大人の玩具が一杯に詰め込まれていて、怖気立つような一言が添えられていた。
手紙は先の通りのストーキング写真集。

もちろんやられてばかりで俺が済ませる訳もなく情報屋の網をもってストーカーの正体に探りを入れてはみたのだが、相手もなかなかの手練れなのか未だその全貌は掴めていない。

ただ男性器の写真と、小包の中の一言で性別は判別出来た。

「これで君を犯したい」?
されてたまるかクソ野郎。




本当は触りたくもない白い封筒を避けて必要な封筒だけ取り出すと乱暴に郵便受けの戸を閉める。中身は後でゴミ袋を持ってきてから処理することに決めた。

いよいよ、こんな人間もいるなんて面白いの一言では片付けられなくなったこの現状を打破すべく俺は自室へ向かう為にエレベーターに向かう。
しかし俺はもっと早くに思い出すべきだったのだ。
日常なんてものは、いとも容易く崩れ去ってしまうのだということを。












続きは間違いなくモブ臨ですが静臨も入れるかは検討中です。臨也をなかせ隊!









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