※R18
まさに、やまも落ちも意味もなし。
言葉責めシズちゃん
多分、あいつも俺も酔っていたのだ。
臨也を見つけたその時間は夜中の1時をまわるかという頃で、俺は仕事場の上司であるトムさんと飲んだ帰りだった。
臨也が誰とどう過ごしていたかは知らないが、池袋の通りをフラフラと歩くあいつは明らかに酔っ払っていて、首根っこを捕まえてみてもいつものようなウザい言葉は返ってこない。
「…ふえ?」
それどころか間の抜けた声を上げて熱っぽく潤んだ瞳で俺を見上げる臨也が可愛く見えるなんて、俺も相当酔っているなと実感する。
そんな、所謂酔った勢いというやつだと結論づけて、あいつを路地裏に押し込んで唇を貪った。
「っんぅ…ン、ん…は…ッ」
漏れる吐息は痺れるような甘さで俺からどんどん正常な思考を奪っていく。
「…は…ぁッ…シ…ズ、ちゃん…?」
重なっていた唇が離れ互いの間を繋ぐ銀糸がぷつりと切れる頃には臨也の身体からはすっかり力が抜けていて、とろけるような視線が俺に向けられた。
その瞳に溜まった雫を舐めとってみると囲った身体がびくりと震える。
「臨也…手前、こんなとこで何してんだよ」
生理的な涙の痕の残る頬を伝って辿り着いた細い首筋を吸い上げるとたちまちそこに咲く紅い花。それが妙に楽しくて次々と刻んでいると不意に臨也が阻むように口元を両手で覆い、押しのけてきた。
「何って、仕事だよ。それよりシズちゃん、痕付けちゃヤダ」
「そんな酔っ払って仕事だぁ?」
「酔ってんのはシズちゃんの方でしょ」
まるで自分が素面だとでも言うような臨也の言い草に眉を潜めつつ薄い服の下に手を突っ込む。
「お前だって十分酔っ払いだろうが。臨也くんよぉ?こんなとこおっ勃てて何言ってやがる」
「ッあ…!や、違…っ」
苛立ち混じりに薄い胸に主張する飾りを掻いてやれば震える声音が快楽を主張して、そこに新たな楽しみを見つけた俺は執拗にそこへの刺激を繰り返した。
「何が違うって?」
「んん…っう、あ…は…ァ…ッ」
普段とは裏腹に俺の欲しい声音を素直に吐き出す口を塞ぐような勿体無い事はせずにひたすら飾りを苛めてやると次第に臨也がその細い腿を摺り合わせる。
それに気付きはしたものの、俺はこいつが自分から言い出すまでそこに触れてやる気はなかった。
「ア、ッ…も、やだぁ…シズ、ちゃ…そこばっか…」
ついに耐えきれなくなった臨也が艶めかしく肢体をくねらせて目線で訴える。
「じゃあどこ触って欲しいのか、自分で言ってみろよ」
それに意地悪く返してやれば僅かに残った羞恥が湧き出たのであろう、アルコールではない理由で頬を赤らめた臨也が視線を落とした。
「ほら、言わねぇといつまでもこのままだぞ?」
「う、ァッ…あ、んん…っ」
そんな臨也がいつになく可愛く思えて、しかし同時に湧き上がる加虐心を抑えきれずに膝で股間を押し上げると響く殺した悲鳴。
「〜…っ下も…触って、よ。お願いだから…ッ」
限界まで追い詰められた臨也が陥落するのは容易で、次の瞬間漏れた懇願に俺は口の端を歪める。
「下ってのはこっちの事か?」
「ッひぁ…!あ、違…っや、」
ズボンを下着ごとずりおろしてまだ固く閉ざされたままの蕾に指を一本強引に差し入れると響く引きつった声。
それに気を良くして指をゆるゆると抜き差しすると俺を受け入れ慣れているそこは段々と柔らかく解れていった。
「…ア、っんん…はぁ…ッあ…う…!」
「こんなに濡れやすい、淫乱なここの事だろ?」
揶揄するような響きを持たせて囁けば白く柔らかそうな耳に走る朱。数本に増やしてすっかりとろけたそこから指を引き抜いて早急に自分のズボンの前を寛げ、壁に押し付けた臨也の両脚を抱え上げる。
すっかり硬くなった自分のモノを押し付けたそこは誘い込むように蜜を零していて、その誘いに素直に乗った俺は一気に腰を進めた。
「ひ、あ…っふ…ッん…く」
挿入したそこはさっきまでとは逆に俺をきつく締め付けて奥に向かうのを阻む。
それを和らげようと臨也が望んでいた前に手を伸ばし、奴の自身を扱いてやると次第に中の力が緩んだので一気に最奥まで押し入れた。
「あァ…ッ!…う、ンン…っ」
そのまま重力に任せるように抱いたまま突き上げると結合部から卑猥な音を響かせながら臨也の白い身体が揺れる。不意に耐えるように半端な位置に落ちていた細い腕が俺の首筋に絡みついてきた事で、俺の熱は急速に高まっていった。我ながら単純だとは思う。
「…っ臨也…」
「シ、ズちゃ…んッう、ん…ンン…ーっ!」
最早衝動的に薄く色付く唇に己のそれを重ねながら、最奥を抉れば臨也が白濁を散らしながら絶頂に達する。その際の締め付けに導かれるようにしながら俺も臨也の中に熱を放ったのだった。
次の朝、意識を飛ばした為に俺のうちに連れ帰った臨也が我に返って叫び声をあげるのはまた別の話としておこう。
酔った勢いでやらかしたのは私の方です。