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あとべ連載公開中。
餌付けされた猫は…



きっと、こんな気持ちなんだろうな…。





青春PlayBack
*第十六話*






朝起きたら、莉音がパソコンに突っ伏して寝ていた。
仕事中だったのだろうか、書類作成画面のまま。
これじゃぁ、朝飯には有り付けないな。そう思い、シャワーを浴びる事にした。

当たり前みたいに使っている自分が、何だか笑えてきた。
普通に「ただいま」とか言ってたし…。すっかり馴染んでる。

莉音といると、何だか安心する。飯は上手いし、美人だし。まぁ、愛想はないけどそこは目をつぶってやる。
俺に興味がないっつーのが、悔しくて仕方ない。どうすれば、俺に興味を抱いてくれるんだろうか…。考えても解らない。
こんな女初めてで、落とした事がない。どうしたらいいのか、正直解らない。
解らないから、取り敢えず莉音に布団を掛けて、シャワー室へと向かう。

部活の朝練に、行かなくちゃならない。部長として、二回も三回も、サボる訳には行かない。


夜通し起きてたんだろうか…。
だから、起こさないで家を出て行く事にした。疲れてる奴をこき使う程、俺は鬼じゃないからな。

シャワーを浴びて、制服がちゃんとハンガーに掛かっていた。俺は放り出したから、きっと、莉音が掛けてくれたんだろうな。
上着を着て、何気なくポケットに手を入れる。そこで、莉音からのメモを結局捨てていない事に気が付いた。
しかし、ポケットの中にはメモはない。ふとごみ箱を見ると、丸められる事無く、そのままメモが捨てられていた。

後で捨てようとか思っても、結局は忘れてしまうんだ。

なんか…完璧莉音の世話になってるな…俺。

頼りっきり。
家を出てきて、女の家を点々として、今はこうして、莉音に甘えっきり。

今まで、そんな事なかったのに…。隣の女の時は、殆ど帰らないで、寝に帰っていただけ。
飯なんて食べなかったし、細かい事に気付く女でもなかった。だから、愛想がつきた。
彼女でもないのに彼女面してる女にイライラした。
頼んでもいない事を、「あなたの為」と言って押し付けてくる。
家出生活は自由に見えて、本当は窮屈で仕方なかった。

まぁ、俺が格好良いからなんだけどな。

だから、こんな風に過ごしている今が、居心地良くて安心で、広々としているんだ。

明らかに、今までの女とは違う。でも、莉音はそれで構わない。

甘えられる。
そんな女は、莉音だけでいい。

そう思い、かったるい学校へ向かう為、家を後にした…。






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