ずっと見てたんだ、分かるに決まってる
「遥ちゃん!お疲れ」
文化祭実行委員の遥ちゃんに
ちょっと息抜き、とか口実つけて連れ出す。
「あ、あの子可愛い」
『本当にもう、森山くんったら』
もう遥ちゃんは慣れっ子になっていて呆れている。
空き教室で買っておいた飲み物を渡してあげる。
『ありがと』
「あんまり無茶しないでね」
小さな手を取って言う。
『だ、大丈夫だって…もう戻るね』
振り解こうとする遥ちゃんの手を引いて抱き寄せる。
「ずっと見てたんだ、分かるに決まってる」
end
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