俺だけを見て
「黄瀬、今日の遥ちゃん一段と可愛いなぁ。あとで一緒に写真撮らせてくれ」
じゃな、と森山先輩に肩を叩かれた。
そりゃ俺の彼女ッス、可愛いに決まってる!と遥っちのクラスへ向かう。
『いらっしゃいませ、ご主人さ…って涼太くん!』
メイド姿の遥っちが迎えてくれた。
「聞いてないっスよ!」
料理担当だから着ない、と聞いていたのに…
『ご、ごめんね。一人お休みになっちゃって』
「何時までっスか?」
『うん、急遽だったから もうすぐ終わるよ』
「じゃあ、俺だけを見て」
案内されたテーブルで遥っちの手を両手で包んだ。
「一人占めっス」
end