日向順平
「検査は以上です。お掛けになってお待ちください」
大きな瞳の彼女、遥が店にやってきたのは仕事にも慣れた頃。
「フレームの方はお決まりでしょうか?」
『なかなか 決められなくて…似合うの見たててもらえますか?』
と笑顔で言われ
いくつか案内してみた。
これが一番似合うと思ったものを遥も気に入ったようだった。
「仕上がりまでに日数をいただきますので
後日ご連絡いたします」
と話し、初めて会った日はそれで終わり。
遥に惹かれたのは事実で
年齢も近いことを知り、話してみたくなった。
『こんにちは。眼鏡を取りに来たんですけど』
5日後 遥が店にやってきた。
無事 引き渡し 店から出た時
「『あの』」
二人で向き合い、驚きと共に笑顔が溢れた。
『順平さん、眼鏡知らない?どこやったんだろ』
「ダァホ。頭に乗っけてるそれは何だ?」
今日も遥は俺を笑顔にしてくれる。
end