バカ、意識しすぎ






「遥、付き合えよ」






いつもの様に部活の後片付けをしていると
青峰くんに言われた。






『え、っとどこに?買い物?』




と訊き返すと盛大なため息をつかれ
ぎゅっと抱き寄せられた。








「好きだ。俺と付き合えよ」












最初は遊びだと思って断っていたけれど
真剣だということが分かって、付き合うことにした。








『不束者ですが宜しく…』





真面目に来るようになった部活帰りも一緒だ。








彼に惹かれていたのは事実で
付き合うようになって更に目で追いかけていた。







彼が廊下を通る時、校庭で体育の授業を受けている時、もちろん部活の時。












「おーい、聞こえてっか?」




放課後の教室で
ぼっーと彼のことを考えていると
いつの間か本人が目の前にいた。









『ご、ごめんなさい。ちょっと考えごとを…』






「どうせ俺のこと考えてたんだろ?」






自信たっぷり言うもんだから
少し意地悪をして






『違うもん』






と言うと一瞬切なそうにしたけれど
私の顎に手を添えて





「バカ、意識しすぎな位 俺のこと見てんだろ」





俺もお前のこと見てるから分かる。と唇が重なった。








意識しない訳ない。





「遥が好きだからな」









end






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