どうなるか分かってるよな?













「遥っち!」









声を掛けられたと思ったら
首に腕が回され肩に重みが加わる。










『黄瀬くん、おはよ』










いつも通り腕を払いのけて挨拶する。










「つれないっスね。ま、そこが良いんだけど」









『いい加減 諦めてくれないかな』









笑顔で言ってみるけど
彼は諦めてくれそうにない。









『こんなところ、「見られたらまずい?」








いつになく真剣な顔の黄瀬くんがいて
顎に手を添えられる。








『だって、私は「黄瀬、どうなるか分かってるよな?」








と、いつの間にか愛しい人の腕の中にいた。








『か、笠松くん』








「遥、気を付けろって言っただろ!」








ったく、と呆れながらも哀しい表情をした。








「俺、遥っち…いや、遥先輩が好きなんス」








「遥は俺のだ」









お前に渡すつもりはない!っと
私の手を引いて歩き出した。












『か、笠松くん…痛い』








「悪かった…つい カッとなって」








ひと気のない廊下で立ち止まると
ぎゅっと抱きしめられた。











『心配させちゃってごめんね』








背伸びして彼の髪を撫でる。










「黄瀬以外にも遥のことを好いてる奴はいるんだ。

俺のことが嫌になったら…離れてくれ。

ただ、俺が遥のことを嫌になることなんてないから…それだけは覚えていてほしい」










『うん…私も笠松くんのことを嫌になるなんてないよ。

ずっと一緒にいたいから』















…………………………………………………………








「黒子っち…」








「先輩の彼女さんに手を出そうとするだなんて…」








うわーっと言いたげな表情をしたけれど









「黄瀬くんが真剣に思っていたことも分かります。

ただ…好きな人の幸せを願うのも愛情表現の一つだと思います」









吹っ切れるには まだ時間を要するけれど









「遥っち、先輩といる時が一番可愛いんすよね」









やっぱり敵わないなぁ、と呟いた。












end

黄瀬くん夢?と思いますが
笠松さん大好きな夢主さんということで…。




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