さよならってきこえた












「遥、こんなとこに居たのか」









彼女は何かあると屋上に来る−。









今日はどこか寂し気で

強い風の中、何かを呟いていた。









ーさよなら








「遥っ」







手を伸ばし抱き寄せる。








『黛先輩…?どうしたの?』







自分の気のせいだったかもしれない。








遥の心配そうにしながら
珍しい、と微笑む顔が飛び込んできた。








「遥…離れるなよ」









更に力を込めて抱き締めた。








『うん…離さないで、くださいね』












end









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