帰らせたくないって思ってる








「遥さん、お待たせしてすみません」







『ううん、今日もお疲れ様』







良くんが部活やってる間
明日のお弁当の具材考えてたの。と
遥さんが微笑む。








自分よりも白くて小さい手を
そっと握る。











もうすぐ遥さんの家に着く。









「すみません…もう少しだけ良いですか?」










帰らせたくないって思ってる自分がいる。








「遥さん、好きです」









気持ちを込めて
言葉を送る。








きゅ、っと手を握り返してきた遥さんも
同じ気持ちだと言うのが分かった。









end









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