心配させんな、馬鹿
「さっきの子、すげー可愛かったよな」
「誰か探してたっぽいよなー」
すれ違った他校の奴が何か ぬかしていたが
まさか…
「遥!?おま、何でいんだよ」
『大ちゃん!さつきちゃんにここで試合やるからって教えてもらったの!』
「…心配させんな、馬鹿」
『え?なんて言ったの?』
首を傾げて尋ねる遥を
人気のないところに連れ込み、抱き寄せた。
「…だからっ、心配させんなって。言わねぇー俺も悪りぃけど…ヤローがうじゃうじゃ居るところに来させたくねぇんだよ」
ぼそぼそと言うと
くすっと遥が微笑んだ。
『大ちゃん可愛い。今度からちゃんと連絡する…心配かけてごめんね』
と首に腕を回してきた。
「遥…」
チュッと首に証をつけて
頭を撫でてやる。
「一生、俺のもんだ」
end