「俺が」頼られたいんだ
「遥、早く帰らないと暗くなるわよ」
リコ先輩が心配そうに声を掛けてくれる。
『これ終わしたら帰ります!』
笑顔で返し
もう少しで終わるし大丈夫、と片付けを続ける。
「遥、何か手伝えることあるか?」
見兼ねた木吉先輩達も声を掛けてくれた。
『ちょっと待ってください……もう大丈夫です!お待たせしてすみません』
と謝ると
大きな手が私の頭を撫でた。
「遥、 俺が 頼られたいんだ。遠慮せずに言っていいからな」
いつもの穏やかな笑顔で
木吉先輩が言った。
『は、はい!』
「ほら、帰るわよ!」
と、リコ先輩に手を引かれる。
私は先輩達が大好きだ。
だからこそ
支えていきたい。
end