ひとりじゃないって気付けよ
『どうしよう…』
リコ先輩の負担も軽減しなくちゃいけなくて
それでもマネージャーとしての仕事量は多い。
マネージャーとして入部して
2カ月が経ち、慣れてきたと思ったけれど
まだまだ分からないことばかりだ。
どうやったら効率良くなるのか
部活終わりに考えていると
頭にポンっと手が置かれた。
「栗宮、疲れてないか?…無理すんなよ」
少し恥ずかしそうにしながら
日向先輩が言った。
『あ…ありがとうございます』
今まで抱えてたものが
込み上げてきて、涙となった。
「日向、ダメだよ泣かしちゃ」
と、伊月先輩も肩に手を添える。
「うっせぇ。だったらダジャレで笑わしてみろ!」
「うーん…!
部活動に部下集う!キタコレ!」
『…ふふっ』
私が笑うのにつられ
先輩達も笑う。
「遥ちゃん、俺たちもいるから!」
と降旗くんはじめ、一年生が頷く。
「まぁ、だからアレだ…ひとりじゃないって気付けよ」
日向先輩にくしゃしゃ頭を撫でられた。
『はい!』
end