冷えた肌に温もりを









練習試合を終え
皆が帰る中、遥は洗濯した物を取り込んでいた。







桃井は病欠で
今日は一人で仕事をこなす。







雲行きが怪しくなってきた。








やはり間に合わず
雨に濡れながらもなんとか取り込み終わった。








「遥、なんか手伝うことって!?お前、なんで濡れてんだよ」







珍しく最後まで残っていた大輝が
抱えていた洗濯物を取り、乾いたタオルを投げてきた。








『ありがと。夕立ちみたいで降られちゃった』







「ったく、ほら貸せよ」







髪を丁寧に拭いてくれた。







『くっしゅん』







さすがに身体が冷えてきて
貸してくれた予備のジャージに着替える。








「こっち来いよ」






と、手招きされ
大輝の腕の中にすっぽり収まった。








『あったかい』







「止んだら帰るか」






と、しばらく経って
いつの間にか眠ってしまったようだった。







「よぉ、起きたか」






ニヤリと笑い 外、見てみろよと
言われた。







『晴れたね。帰ろっか』






と、腕の中から抜けようとするが
離してくれない。








「もう少しだけ…ダメか?」







冷えた肌に温もりをー







「好きな奴じゃなきゃこんなことしねーっての」






そう恥ずかしそうに言って
唇を重ねてきた。








end














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